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日々これ勉強(2002年3月の後半)

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最大瞬間3月(の後半)

(3/16) 昨夜はプリンタと格闘の末、なんとか名刺を打ち出せたものの、すでに夜中の2時過ぎ。日記を書いてから寝たら、寝坊して東京へ行くのが遅れてしまうかもしれないと懸念し、寝ないことにしました(そっちをやめたのか)。というわけで大学の研究室にて日記を書いていたのですが、さすがにどうにも眠くなる瞬間があって、ときどきパソコンにお辞儀するように寝てしまったり、机に突っ伏してよだれを垂らしたりで、気がついたら朝の6時になっていました(苦笑)。目覚めて慌てて日記を更新し帰宅。お風呂に入ってご飯を食べて、荷物をまとめてようやく出発することができたのは、午前9時前。始発で行くとかなんとか言ってたのは一体誰でしょうねぇ(笑)。結局9時半頃の新幹線に乗り、東京へ向かうことになりました。

 予定では、足りない睡眠時間を新幹線の中で取り戻すつもりだったのですが、乗車したひかり212号の自由席はすでに満席でデッキに立っているしかなく、しかも名古屋から東京の間で途中に停車する駅が新横浜しかないという速いひかりに乗ってしまったため、当分降りる人もいなくて席が空く見込みもない状態に陥ってしまったのです。はは、計画大崩れ。徹夜して始発の新幹線に乗ればきっと席も確保できて寝れただろうし、遅く出るなら出るで無理をしないでぐっすり寝ておけば良かったんですよね。しかし実際には、ほとんど寝てなかった上に出発が遅れたため、席にも座れず結果的に寝ることもできず、東京到着も遅くなるという総倒れ。身体に疲労を溜めるだけの往路となりました(とほほ)。

 デッキでは寝るに寝れなかったので、たまに電話をかけに来る人の会話を聴いたり(聞こえてくるんだからしかない)、ゴミを分別しながら捨てている小さな兄妹を微笑ましく見たり、トイレに行く人はわりと多いもんだなあと無意識に数えていたり、あとは窓の外を眺めたりしていました。天気は曇りで遠くの山は霞んでいましたが、静岡のあたりでは富士山をうっすらと確認することができました。もう少しアップの富士山も。デッキに居て良かったことのひとつは、富士山の写真を撮れたことでしょうか(嘘、そんなのいらないから寝かせてくれ)。

 とまあ、東京へ着く前から足腰に疲労が溜まってしまいましたが、東京駅のホームに降りてからは足取りも軽やかになりました。なんといっても今日は説明会なのです(<あくまでもそれで通すのか)。っていうかもう言っちゃいますけど、森先生の講演会があって東京に来たのです(にこにこ)。それもただの講演会ではなく、ね・た・ば・れ、ネタバレ講演会なんだから浮かれるなっていう方が難しいです。ネタバレですよネタバレ。ネタバレって言ったら作品のネタがバレるわけで(当たり前)、今回のは手品の種明かしとはひと味違います。種明かし自体は作品の中でされていますからね。その上で話される内容となると、もう期待せずにはいられません。意外に感じますが、今回は初のファン倶楽部(森ぱふぇ)主催の講演会でもあるのです。そして信じられないことに、この自分が主催者側の人間として参加するってんだから、驚き桃の木ドッキドキもひとしおでありました。まさかねぇ、そんな日が来るとは思ってもみませんでした・・(感慨無量)。そういうわけで今回は、初めてスタッフとして参加させていただいた講演会なのです(にっこり)。あ、そうそう、東京駅にある本屋で「地球儀のスライス」の文庫版の解説をたまらず立ち読みしました(後日買うつもり)。

 さて、講演会は6時半開場、7時開演というスケジュールでしたが、当然スタッフは準備や打ち合わせがあるため午後3時に、会場のある王子駅前の北とぴあに集まることになっていました。しかしそこへ向かう前に、T夜堂さんの荷物(グッズ類)を運ぶお手伝いをするため、東京駅からまずは目黒駅へ。その近くの駅の北側にあるホテルが待ち合わせ場所なのです。待ち合わせ時間は午後2時でしたが、12時頃には駅に着いてしまったので、ホテルの位置を確認してからお昼ご飯でも食べて時間を潰そうかなと思い、いざ駅から歩き始めたら、変な裏道に迷い込んでしまいました(苦笑)。地図をうろ覚えのまま進んだのが間違いでしたね。でも時間もあるしせっかくなのでうろうろします。この辺は起伏も激しくえらく狭い道もあって、東京のイメージとは違っていてちょっと新鮮(空気は悪いけど)。目黒スタジオとかいうところの裏路地を抜けて、下に線路が通っている陸橋を渡り、ようやくメインストリートっぽいところに出たのが、12時半頃だったと思います。地図では、この大きな通り沿いに目的のホテルがあることが確認できていたので、その道をどんどん北に進んでいったのですが、一向にそれらしき建物は現れません。いくらなんでも歩き過ぎだろうと思われる地点まで来て、もう一度地図を確認してみたら、なんと最初にこの道に出てきた付近(しかも駅に近い方)に目的のホテルはあるじゃないですか(がーん)。どうやら反対側にあったお店に気を取られていてホテルのある側は目に入ってなかったようなのです。えっと、具体的に言うとそのお店はアンナミラーズなんですけどね(笑)。いやあ、初めて噂のユニフォームを見たので、つい見とれてしまって(ははは)。っていうか、それ以前に、地図のスケールを見誤っていたことが敗因でした。思っていたよりも思いっきり駅の近くにホテルはあったのです。スケールをちゃんと見ていないなんて、地質学を学んだ者としては非常に恥ずかしいことですね(苦笑)。反省反省。

 その後、来た道を再び戻り今度はホテルをちゃんと確認。まだ時間があったので、一度駅まで戻って駅ビルの中にあるショッピングセンタみたいなところで暇つぶし。食料品から衣類、本・CDなどいろいろ売られていましたが、一番長く居たのはスターバックス神戸屋なんかが軒を連ねているフロアで、ベンチで少し寝てました(笑)。実は座って寝られるところを探していたのです。講演会に備えて、少しでも寝不足は解消しておいた方がいいですからね。午後1時過ぎに駅ビルから出て、ホテルを越えて、さっき歩いた時に見つけていた公園にて、ベンチに座って持参したおにぎりを食べることにしました。実はこうやって食べられる場所も探していたのです(建物の中じゃ気が引けるので)。その公園に居たのは、ハト、おじさん、ハト、おじさん、ハト、お姉さん、そして子供達。なんだ、最近の子供も公園で遊ぶのか。昼食後、1時40分頃に公園をあとにし、さらにコンビニに寄ってからようやく待ち合わせ場所のホテルに入りました。2時10分くらい前でしたが、ロビィにはすでにT夜堂さんともうひとりの荷物運び役Wかへまさんがおられて、グッズの一部を別の袋に入れ替える作業をしておられるではないですか。あやや、もう少し早く来ても良かったわけですね。挨拶もそこそこに、その作業を手伝って、残ったグッズの入ったダンボール箱(こっちが重い)もキャスタに付けて準備万端。ちょうど2時頃にホテルを出て、3人で王子駅に向かうこととなりました。僕が軽い方の荷物を持ち、Wかへまさんが重い方の荷物担当です(重い方を持たせてしまってすみません>Wかへまさん)。

 目黒駅から王子駅までは地下鉄の南北線で一本でしたが、この南北線のホームの設備が凄くて、線路に降りられないように壁があって乗り降りするところには扉が付いているのです。電車が来るまでこの扉は開かないようになっています。つまり乗り降りするときは2重扉になるわけです。このタイプのホームは今までモノレールくらいでしか出会ったことがありませんでしたね。転落事故などを防ぐ目的でこういう構造になっているのでしょうけど、気になったのは他の駅は天井から足元までガラスがはめ込まれた壁になっているのに対して、最初の目黒駅だけがなぜか胸ぐらいの高さまでの壁(たまに新幹線のホームにあるような)しかなかったことです。ここだけが飛び込もうと思えばできるやんかと(笑)。目黒駅が楽観的なのか他の駅が安全側過ぎるのかは判りませんが、なんにも付いていない名古屋の地下鉄ホームよりは遥かに安全ですね。あと、ホームの扉や椅子の色が駅ごとに違っているのも面白いところでした。赤、オレンジ、青、水、紫、黄、山吹、などの色が確認できましたが、そのうち色のパターンがなくなり同じ色が登場するようになったのは、少し残念でした。ピンクとか水玉模様とかが登場するのかとも期待されたんですけどね〜。

 約30分で王子駅に到着。重い荷物があったので我々はエレベータを求めていたのですが、これがホームの一番端にありやがる上に、身体障害者専用とか書いてあるのです。しかも、使いたいときは事前に駅員に連絡してくれという条件までついているとは、どういう了見でしょうか。ホームと線路の間の壁に力を入れるのも良いですが、もうちょっとバリアフリーな駅を作ってほしいものですね。改札を抜けてからはエレベータに乗れました。で、案内に従って、もう一度エレベータに乗り地上に出てみたら、すぐ横が集合場所の北とぴあ。時刻は3時少し前。入口にある掲示板にはちゃんと「森ぱふぇねたばれ講演会」の文字が(にこにこ)。さっそく集合場所のレストランのある階まで上がり、3時を待ちました。レストラン前にあった仕掛け時計が3時前の大騒ぎ(3時になってから仕掛けが作動するのではなく、3時ちょっと前に始まって終わる仕掛けなのです)を終えた頃、他のスタッフの皆さんがやってこられました。下の講演会会場を見ておられたようです。さて、ここからはレストランの中で食事と諸々の打ち合わせが行なわれたわけですが、裏のことなので詳細については秘密(ふふふ)。あ、ひとつだけ書くとすれば、Wかへまさんにご希望の「リコリスキャンディ」を食べていただいたことでしょうか(にこにこ)。例のゴムみたいなお菓子です。とても美味しそうに食べてはおられませんでしたが(笑)、3分の1ほどを男らしく齧られたのはさすがです〜。「なるほどねぇ」と納得していただいたようで何より。あとTさんとMーヤさんにも味わってもらいましたが、お二人は一口だけで満足されたようでしたね(笑)。

 5時半頃から本格的に始動となり、会場の準備などが着々と進められていきました。そして6時半、いよいよ開場となり、続々とやってくる森ぱふぇ会員を受け付け、お土産のグッズを渡し、会場内に入ってもらいます。一時は結構な列になりましたが、開演予定時刻の7時までにはほとんどの会員が受付を済ませ、開場入りしていました。そして間もなく開演です。今回のネタバレ講演会の会場は、北とぴあからして、森先生の作品に出てくる喜多北斗先生の名前にちなんだものなのですが、さらにその中にあるプラネタリウム館で講演会をするというところがなんとも憎い演出です。森先生がご登場されるまでの間、徐々に暗くなっていった場内には、「笑わない数学者」にちなんだ星空がしばらく投影され、Mーヤさんのアナウンスによって短めの説明がありました。そんな幻想的な暗闇が数分。司会のWかへまさんの開会宣言とご紹介により、スポットライトが点灯(これはTさんと僕の担当)し、いよいよ森先生のご登場となったしだいです。拍手で迎えられる森先生。白っぽいシャツに黒の上着を着ておられます。壇上に用意された机の前に座られ、軽く昨日あった話などから入られました。その後は本格的に作品に関するネタバレに入り、淡々とした調子でOHPを使われながら(この交換作業はWかへまさん担当)お話してくださいました。いやあ、もう内容は盛り沢山で、時間ギリギリまで話していただいたにもかかわらず、もっともっと聴きたくなるような貴重な話ばかりでした(感動)。午後9時の講演終了後、会場全体が恍惚感に包まれていたと言っても大袈裟ではないでしょう。その後すぐに、森先生との名刺交換会となりました。しかし、これが当初予定していたよりも時間がかかってしまい、森先生には後半急いでもらう場面もありました。というのも会場のある建物自体が午後10時で閉ってしまうからだったのですが、名刺交換会が終わったあとは、スタッフみんな大急ぎで片づけに入ったこともあり、なんとかギリギリ10時に外に出ることができました(ほっ)。とにかく無事に終わって安堵する一行なのでありました。久しぶりの方にもいろいろ会えましたし、名刺交換会のときにはRとさんにオリジナルの漫画本をいただいたり、那古野コネクションの人々とも名刺交換をしたりで、とても楽しいネタバレ講演会でした。

 そのあとはスタッフのお疲れ様会が近くの居酒屋で開かれ、それはもう至福のひとときでしたね(ぽわ〜ん)。自分が同じ場所にいたことが信じられません。11時半頃お開きとなり、それぞれ帰路へ。僕はTさんに宿の提供をお願いしていたので、TさんとともにTさんの自宅へ。なんだかんだ語ってどうしようもなく眠くなって寝たのは、日付けが変わった午前3時頃でした(笑)。覚えていませんが、この夜はきっと良い夢を見たに違いありません。素敵なお話をいろいろしてくださった森先生には感謝してもしきれないほどです。本当にありがとうございました。


(3/17) っていうか昨日は長いな! 講演内容のレポートは書いていないとはいえ、充分な長さのレポートになってしまってます(苦笑)。だからというわけではありませんが、今日のは短かめに。

 Tさんちでは寝不足とお酒が相まってぐっすり寝てしまい、目を覚ましたのは午前11時過ぎでした。ああ、すみませんねぇ、長居をしてしまって・・。本当はもっと早くに出発するつもりだったのですが、ダメでした。しかも寝違え気味。お昼頃Tさんちを出て、近くのファミレスで昼食(スパゲティを食べた)をご一緒してからお別れしたしだいです。Tさん、お世話になりました(感謝)。

 実は日曜日は関東在住の友人K藤氏と会う約束をしていたのですが、昨日連絡があり急遽お流れになってしまったのです。そのおかげで昼までぐっすり寝れたというのは皮肉なものですが、さて何をしてから帰ろうかしらん。夕方には名古屋に戻るつもりだったので、これから東京見物というわけにもいきません。うーん、天気は良いのになあ。とぼんやり電車の窓から外を眺めながら考えていたところ、ふと、昨日撮り忘れていた写真を撮りに行こうと思い立ちました。というわけで、すでに上野に出てしまっていましたが、京浜東北線に乗り換え、今日も王子に向かうことにしました。しかし、乗車してしばらくぼんやりしているうちに数駅ほど乗り過ごし(苦笑)、折り返すはめになりました(車内アナウンス聞こえにくいぞ!)。まだ寝足りないのか、眠気も絶好調です。ぼんやり頭で王子駅にて下車。そして北とぴあ全景や建物の前にある時計付モニュメント(下には地図)や平和祈念の像を写真に納めたのでありました。後ほど資料として使うかもしれませんのでね。

 その後、そっこー王子駅に引き返し、ホームにあったこの注意書きで「キケン」なんて片仮名で書いたら、「危険」なのか「棄権」するのか「気圏」なのか(<それはない)紛らわしいじゃないかと思いながら(笑)東京駅に向かいました。東京駅に着くとすでに3時過ぎ。ちょうどひかり号が出発間近でしたが、中に入ってみると自由席はいっぱいだったので諦めて、こだま号で帰ることにしました。ひかり号で一本遅らせた方が早く到着するのは確実でしたが、とりあえず眠かったので長く乗っていられる方を選択したのです。名古屋到着が6時半頃になってしまいましたが、座席もガラガラで快適に寝ながら帰ってくることができました(よだれが出るほど寝た)。

 すっかり疲れてふらふらでしたが、帰宅前に大学に寄って頼まれていた放射化分析の2回目の測定を走らせようと、アイソトープセンタに行ってみると、ゲゲッ、1回目の測定が途中で止まってるじゃないか(がーん!)。ああ、なんたること。ちょうど日曜日の夜に終了するはずの測定が全然進まないうちに止まってしまっていたのです。原因は明らかでしたが、まさか途中でそんなことになるとは思ってなかったのでショックでしたね。せっかく森先生の講演会で上機嫌になって帰ってきたというのに、この仕打ちはないよ(がくっし)。自分のサンプルではないとはいえ、測定のタイミングを外すと思ったような測定ができない可能性が高いので、トホホな気分になりました。一応、続きから測定を再開させておきましたけど、測定スケジュールは狂ってしまって、いかんともしがたい重い気持ちのまま10時頃帰宅。

 そんな気持ちを紛らわすかのように、夕食にはたこ焼きを作ってみました。電気で焼けるたこ焼き器たこ焼きの粉ミックスなどは以前から揃っていたのです。たこの代わりにちくわチーズを刻んで入れて、オタフクソースでいただきました。玉子を入れなかったのでふっくら感はいまいちでしたが、お味の方はまあまあだったでしょうか。5人前くらい平らげて(笑)、F1グランプリを観てからおやすみなさい・・。


(3/18) 嬉しいことやら色なことやらいろいろなことで頭がいっぱいいっぱいだった、と言えば言い訳になってしまいますが、月曜日から大失態をやらかしてしまいました。午前中に予定されていたコロキウムのことをすっかり失念していたのです。留学生でうちの研究室に来ていたSさんの、まとめの研究発表会がコロキウムであったのですが、それを聴くことができませんでした。Sさんはもう韓国に帰ってしまうというのに・・。ああ、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただ単に寝坊したのならまだ収まりもつく(それはそれで落ち込みますが)のですが、今朝は起きていて、しかものんきにたこ焼きを焼いていましたからねえ(苦笑)。来ようと思えば来れただけに忘れていた自分が、情けなくて情けなくて、もう泣けてきます。どれくらい忘れていたかというと、研究室に出てきて自分の机のところに来て、たまたま部屋にいた助手のA原先生に指摘されるまで、思い出せなかったほどでした。まったく、返す言葉もございませんって感じです。いかなる不可抗力もなかったし、すべて自分の責任です。これぞ世に言うブラックマンデーというやつでしょうか(言わん言わん)。まったく、昼からへこむことこの上なしです(とほ〜)。やはり、予定がなくても早く大学に出て来る習慣を身に付けるべきですね。はあ・・努力しましよう。

 初っ端からそんなふうに打ちのめされてしまった日にゃ、やる気もなくなるってもんですが、比較的早い段階で前を向くことができるようになったのは、成長した証でしょうか(誤魔化しが上手くなったとも言う)。気持ちを切り替え、午後は次なる実験の準備に取りかかりました。そして夜は午後6時から本山ロッパにて韓国からの留学生Sさんの送別会でした。実は学科全体の追い出しコンパと日程が重なってしまったのですが、そっちはあとから日にちを変更してきた方なので、こちらの送別会を優先してうちの講座のメンバはみんな欠席なのです(笑)。さて送別会は、直前に教室会議があったため15分ほど遅れての開始となりました。2時間だけだったので、程よく飲んで程よく食べれた飲み会でしたね。Sさんにはプレゼントとして文箱(英語で言えばレーケース)と、先日から寄せ書きしていた色紙が渡されました。日本語もすっかり上手になっていて、みんなに礼儀正しくお礼の言葉をいただきました。普段、そんなに頻繁に話したことはなかったのですが、この送別会でいろいろお話しできて良かったです。明日韓国に発つとのことでしたが、研究室に荷物がまだまだ残っていて、自分でも本当に明日出発するとは信じられないと言ってましたね(笑)。何かにつけて、行き当たりばったりなところがあるのは韓国人の特徴らしいです。また会う日まで、どうかお元気で(見てないだろうけど)。

 夜中に例の放射化分析の1回目の測定が終了し、すぐに2回目の測定を走らせる予定だったので、その送別会後は大学に戻り時間になるまで日記でも書いていようと思ったのですが、日記を書いているうちにそのことを忘れてしまいました(苦笑)。そろそろ家に帰ろうとした午前4時頃、今まさに自転車に乗らんとしたそのときにようやく思い出して、なんとか数時間遅れで測定を走らせることができたしだいです。危なかったなあ、もう少しでそのまま帰ってしまうところでした。しかし、スティッキーズに書いてデスクトップに貼っていたにもかかわらず、この失態ですからねぇ・・。最近こういう物忘れが激しくなってきているような気がします。そのうち致命的なミスをしでかしそうで怖い(ぶるぶる)。


(3/19) 昨夜が上記のような調子だったので、当然今日はお昼前まで寝てました(<反省なしかよ!)。目覚めた瞬間、何か忘れてる約束とかなかっただろうかと心配してしまうほど、ここ2、3日の失態が身に滲みているようです(笑)。あれこれ記憶を巡らせ大丈夫だと確認できてからでないと、のんびりお風呂にも入ってられません。うーんうーん、何かあったような・・・はっ! そうだそうだそうでした。先日の東京で地下鉄の中でWかへまさんから素敵な年賀状を頂戴していたのです〜。サイトで拝見して、いいな〜いいな〜と思っていましたが、ついに念願の年賀状をいただくことができました(わーいわーい)<そのくせ忘れていたのはだれ?(笑) いやまあ、その後の森先生の講演会が印象深か過ぎたからということで、どうかお許しください(にっこり)。とにかくありがとうございました〜(>Wかへまさん)。

 天気は晴れで、洗濯物を干してから大学にやって来たのが午後1時頃。吹く風も暖かで、桜もぼちぼち咲き始めています。このままでは4月まで花がもちそうにないし、新人を迎えての花見ができなくなりそうですね。毎年「寒い寒い」言いながら桜の木の下で酒盛りをしていますが、今年は暖かくできるでしょうか。というか、忙しい年度末に咲いてもらっちゃあ、花見自体する暇がないかもしれないな。なくてもいいけど(時間じゃなくて花見がね)。

 さて火曜日の午後は、講座内引っ越し大会へ向けて、荷物の整理やら机の配置替えなどにほとんどの時間が費やされました。今年度とは打って代わって、来年度は講座内の学生の数が増える上に、他所の講座へ3人分のスペースを貸さなきゃいけない(つまり3人を受け入れる)状態になってしまうため、各部屋とも学生がぎっしり詰め込まれることになるのです。くじ引きの結果、部屋は替わらなくて良いことになりましたが、人員が増えることに伴ってスペースを確保するために、今まで使っていた(といっても物を置いていただけですが)セカンドデスクを放出することになりました。とりあえずその机から小物を全部出し、メインの机の向きも変えてみたりしました。向きが変わると視界も変わって(当たり前)なかなか新鮮です。しかし、この場所は窓がはめ殺しになっていて風通しが悪く、空気が新鮮とは言えません(苦笑)。熱もこもってしまうし、かといってクーラを点ければ自分とこだけ寒いし、これからの季節が思い遣られます。そんな模様替えの合間に、実験準備をしたり、生協に行ったりという感じでした。

 生協では森先生「地球儀のスライス」文庫版と、高里椎奈氏の「それでも君が」を購入。正直、後者は密室本狙いで買ったのですが、高里氏の作品はまだ読んだことがないので読むのは楽しみです(っていつ読めるのか判りませんが)。夕方頃に、オタフクソース焼そばとおにぎりを食べ、本日の食事は終了。最近こんな食事ばっかりですが、眠くなること以外は不思議と大した不調もなく過ごせています。きっと、気にしたら負けなのでしょう。

 夜になり、放射化分析の測定の様子を見に行ってみたら、なんとまた止まってやがるじゃないか!(がーん) ああ、センサの感度が悪いのだろうとサンプルホルダに下手に反射率の悪いシールを貼ったのがいけなかったのかもしれません(なんて言っても誰も解らない)。くっそー、1度ならず2度までも、やってくれるぜ、まったく! 憤慨ものだな、これは。フンガー!(<憤慨ものの擬音語)。


(3/20) えっと、なんかいろいろあり過ぎて頭の中が散らかり放題です。混乱するほどではないですけど、何かを落としてしまいかねないので、メモ帳代わりにやったことややるべきことをつらつらと書かせてもらいますが、意味が解らなくてもどうかお気になさらずに。

 快晴の水曜日は年に3度しかない廃試薬容器回収の日で、朝10時から溜まった廃試薬容器を回収場所に運ぶ予定でした。だから9時には布団から出て準備を整え、急いで大学に向かったのですが、着いたのは10時を少し過ぎた頃。そしたら、研究室に辿り着く前にすでに運び始めていた他のメンバに1階で捕まり、そのままリュックも下ろさず廃試薬容器運びについて行くことに。道路を横断していつものように回収場所へ向けて行こうとしたら、もうすぐってところでいつも通る道が知らないうちに工事中。それで、遠回りを余儀なくされました。工学部方面で最近やたらと建物の改修工事が行なわれているのですが、この工事もその一環かもしれません。工事が増えるのは年度末の風物詩ですね。廃試薬容器はトラックにまとめて運んでもらうこともできるのですが、収集時間が限られている上に、回収場所に行く必要はあるので近頃は自分たちで台車に載せて運ぶことにしています。しかし、その回収場所付近だけが何故か未舗装の砂利道なんですよね。台車が押しにくいったらありゃしません。毎回来る度に早く舗装してほしいものだと思うのですが、何か鋪装できない理由でもあるのでしょうか。すでに舗装されているところを掘り返さなくていいから、こういうところをこそを鋪装してほしいと思う。

 そのあとは引き続き、研究室からいらなくなった(というかスペースを確保するために)古い木製棚を捨てる作業が待ち構えていました。その時点で居た学生数人で、解体できる部分は解体してゴミ捨て場まで運びます。しかしこういうときに限って白いシャツ(しかもカールヘルムだ)を着ているからなあ(苦笑)。そうそう、そのゴミ捨て場から、M中君がミニコンポを拾って帰ってきましたが、果たしてちゃんと使える状態だったのでしょうか。スピーカはまだ使えそうでしたけど(そうそう壊れるもんじゃないしね)。

 さて、午前中の一仕事を終えたあとは、昼食も食べずに研究活動です。まず一番重要な自分の実験を開始。ほとんど目を離しておける実験ですが、約2週間くらい気の抜けない日々が続きます。それから、塩酸蒸溜(そんなに時間は取られない)を主に準備のときに手伝ったり、断続的に時間が取られていたのは陽イオン交換樹脂の洗浄で、これはS田氏とともに延べ数時間続けました(まだ2日くらいかかりそう)。その一方で、装置の機嫌によっては割いた時間が無駄になりかねない放射化分析も手伝いました。しかし、この放射化分析がねえ、2度ならず3度までも途中で測定が止まっていたことが判明ですよ(キィー!)。時々様子を見に行けばこういう事態にも対応できるのですが、それだと何のための自動測定か分かりませんし深夜までは無理なので、早く業者に何とかしてほしいところです。止まっていた測定ですが、途中から続けて走らせても終わるのが明日になってしまうということで、しかたなくそのサンプルの測定は捨てて、新たに今日届いたサンプルの測定を優先させることにしました。おそらく測定が途中で止まるというのはハード的な問題で、こうすれば改善されるかもしれないという対策は思い付くのですが、もうひとつソフト的なものとして、放射化分析プログラムを用いて再解析をするときに、入力したある部分の数値が計算に反映されないまま結果が出力されてしまうという問題が明確になってきたのです。これは自力ではどうにもできません。なんか、こういう細かいバグがところどころで目立つプログラムなのです。ほんとにもう!いろいろと不具合が鬱陶しいぞ! いい加減にしろよ、このバカプログラムぐぁ!(はあはあ) おっと、すみません、思わず取り乱してしまいました(にこ)。ええと、実際の計算に使っているプログラムはそれ単体なら良くできていて、手作業でひとつひとつサンプルを解析する分には申し分ありません(むしろスペックオーバ気味)。しかし、その作業を自動で行なうために放射化分析プログラムを使うと、数値の入出力関係が上手くいってないらしく解析結果が芳しくないという状況です。喩えるなら、エンジンは非常に高性能なものを積んでいるのに、ハンドルとかアクセルペダルが取れている自動車みたいな感じでしょうか。こちらの意志を正確に伝えられないというのは、人間に対してもコンピュータに対してももどかしいものですね。

 これからやるべきこととしては、新年度に向けて自分の机回りの整理をせなあかんし、4月の新入生向けのガイダンスでT辺氏がやってくれるという講座紹介の内容も少しは考えんといかんし、自分の実験に関係のある文献も早急に探して目を通しておかなきゃいけないし、主成分分析や鉱物分離も滞ってるし、などなどあれこれ考え始めるともう大変です。まだ何か忘れているような気がして不安になってきます。こんな調子なので、自宅は全くの手付かずです。いずれ1日丸ごと自宅の整理整頓に充てたいと思っているのですが、そんな余裕があるのかどうか・・。

 生協で専門書と食料を購入しました。専門書を買ったのなんて久しぶりですね(笑)。しかしやっぱり高いなあ。夕食は今日もオタフクソース焼そばでした。本ばかり買っているので、せめて食費ぐらい削らないとね。えっと、だいたい3日食べなければ専門書が1冊買える計算です(さすがに断食はしませんけど)。


(3/21) 全然そんな気がしませんが今日は春分の日で祝日です。ハッピーマンデーの制度が導入されて、成人の日や体育の日などの祝日が毎年同じ日とは限らなくなりましたが、何を隠そう、この春分の日なんてそれよりも前から毎年微妙に日付が違うことに君は気づいていたか!(突然) 対する秋分の日は自分の誕生日ということもあり、毎年同じ9月23日だということは胸を張って言える(胸を張るほどのことでもない)のですが、昔は春分の日がどうも一定していないような違和感をずっと抱いていて、日付を正確に覚えていないのはきっとそのせいなんだろうと思っていました(しかしカレンダで確かめたりはしなかった)。そのことを知人に伝えたことがあって、そのときは「毎年同じはずだ」と反論されましたけど、今なら自信を持って断言できますね、「春分の日は動いている!」と。さっき去年のカレンダを見て(まだ持ってたのか)確認してみたら、春分の日は3月20日なんです。ほ〜らやっぱり、同じじゃないやん(にっこり)。うーん、しかし何故、秋分の日が固定されているのに、春分の日が可動式なのかは未だに判りませんね(調べりゃ判りますけど)。どちらも人間の力の及ばない地球の公転周期と関係のある祝日なので、定義の仕方も同じだと思うのですが、秋分の日と春分の日の命運を分けた違いとは一体何なんでしょうか。やはり、秋分の日は高貴な人間が生まれる日(<誰が?)だけあって、動かすことはできないということでしょうか(わはは)。

 さて、そんな(勝手な)優越感を感じる木曜日は、朝から曇り空で、午後になって夕立っぽい雨が降りました。日頃の行いが幸いしてか、雨が降っている間は外に出ることがなかったので今日は濡れずに済みましたけど、これから雨の日も多くなるでしょうから、いい加減新しい傘を買っておかないといけません。盗まれて以降まだ買っていないのです。次買うなら盗られないように、差して歩くのが恥ずかしいくらいの奇抜な傘を買ってやろうかな。自分すら差して歩けなかったりして(笑)。

 休日なので生協も開いておらず、食事もしないで実験やらイオン交換樹脂の洗浄やらをする午後でした。それでも夜は1時間ほど大学を抜け出して杁中のゲームショップまで行き、「バイオハザード」「巨人のドシン」を買ってくるという、ささやかな贅沢を楽しみました(ちょっと買い過ぎ?)。えっと、2週間食事を抜いて帳尻が合うくらいでしょうか(<食費と天秤にかけてばっかりか)。帰宅後、たこ無しのたこ焼きを焼きつつ食べつつ、久しぶりにゲームに興じてしまいました。「バイオハザード」凄いです。ゾンビは気持ち悪いし、難しくて全然進めません(苦笑)。「バイオハザード2」は借りて遊んだことがあるのですが、それ以上に難しいと思います。まだ慣れてないせいなのか、能力が減退しているのかは判然としませんが、あまりにも進まないから、途中で「巨人のドシン」に乗り換えて、だらだらのんびりしたりしたほどです。どちらもそれぞれ面白いのですが、ただでさえ忙しいこの時期に手に入れてしまったのはタイミングが悪かったかもしれません。きっと削られるのは睡眠時間でしょう!に5000ハナゲ(<痛いのかよ!<痛みの単位ね)。

 そうそう、そして3月末にはついに「すべてがFになる」が発売になりますね。絵は乏しいみたい(苦笑)ですけど、さすが原作が良いだけあって、台詞とか謎解き部分が好評のようです(にこにこ)。これはにっくきプレステ本体と同時に買うつもり。どうせ買うならプレステ2にしたいところですが、ケールヘルムのシャツ2着くらい買える値段なので悩むなあ(笑)。


(3/22) っていうかケールヘルムって何だよ(↑)。と突っ込まれる前に日を跨いで自らツッコミ。取り急ぎ(<だったら修正しろよ)。

 すみません、更新が滞っていましたが、ずっとゲームで遊んでいたわけじゃないですよ(にっこり)。何かと日記を書く機会を逸してしまって・・。ええと、金曜日は月末に新しい質量分析装置が導入されることに伴って、実験室の大幅な模様替えが行なわれました。朝からT中研究室の人間みんな総出でずっとこの作業です。夕方頃まで他の用事に手をつける暇もありませんでしたね。机やスチール棚から小型の質量分析器に至るまで、部屋の半数以上のものが配置替えです。一応完成予想図は用意されていて、初めはそれに従って配置替えを行なっていったのですが、作業を進めていくうちに無駄なスペースが目についたり、実際の使い勝手などがイマイチであることが判明したりで、最終的には完成予想図とは全然違う配置になってしまいました。予定通り事が運ばないのは、詰めの甘さか世の常か。模様替えとは得てしてこんなものかもしれません。まあしかし、結果的にはなかなか良い配置になったと思われます(当たり前ですが)。こうして実験室は、新しい質量分析装置の搬入を待つだけの状態に。その搬入は29日の予定。

 さて、実験室の模様替えがひと段落した頃、場所を移された小型の質量分析器を立ち上げておくことになりました。設置場所を替えたことにより、電源をとるのも別のところからとなったのですが、いざ立ち上げようとすると質量分析器の電源が途中までしか入らないのです。その場はとりあえず保留になったのですが、後ほどS田氏とともに調べることになりました。S田氏によるとスイッチの物理的な機構がおかしくなったのではないかという話だったため、恐る恐る取り外してばらしてみました。で、スイッチ部分のユニットもさらに開けて中を見てみると、うーん、たしかにおかしいような気もします。観察された通りにしか動かないのだとすると、S田氏の言うようなスイッチの動きは期待できないと言わざるを得ないのです。休憩を挟みつつあれこれ合計2時間くらい悩んでいたのですが、どうにもこうにもいかなかくなったところでついにギブアップ。諦めてT中先生にご報告することになりました。

 すると、スイッチの部分を見せても先生もよく判らないらしく、とりあえず実験室で状況を確認してもらうことに。中に入り、しばらくあちこち眺めたのち、先生は質量分析器の電源はちゃんと200Vのところからとっているか、ということを指摘されました。え、まさか。試しにテスタで部屋のあちこちにある電源の電圧を調べて回ってみると、先生のご指摘の通りその質量分析器は200Vではなく、100Vのところに繋がっていたのです。がーん、そういうことだったのか・・。ああ、これでは電圧が足らず、機械が作動してくれるはずはありません。しかも、こう動くだろうと思われていたスイッチの機構は全然違う動きをすることも判明(苦笑)。ばらしたときに確認した通りの動き方で正解だったのです。つまり初めから問題の認識が間違っていたというわけですね。スイッチ問題ではなく、電源問題なのでした。テレビが点かないとスイッチをパチパチと押したり引っ張ったり(<いつのテレビだ)いじっていたら、プラグがコンセントから抜けていたみたいな良くある話です。もともと間違っている問題を解決しようとしても上手くいかないのは当然ですよね。高価な機械をばらすのはなかなか楽しい作業でしたけど、昼間から引き続きだったのでちょっと疲れてしまいました(溜息)。しかし、さすがは教授T中先生です。単なるタヌキではなかったですね(<コラ!)。目の付けどころが違うタヌキでした(<コラコラ!)。こういうのはやはり経験の差なんでしょうかねぇ。とにかく動くようになって良かった良かったと我々はほっと安堵したのでした。下手に業者を呼んでお金を無駄にはできませんから。

 夕食にまたもやたこ焼きを焼いて食べました。ただし、やっぱりたこ無しです。お好み焼きには何も入っていなくても(粉は要るけど)お好みだから良いですが、たこの無いたこ焼きは果たしてたこ焼きと呼んで良いのかどうか不安になりますね(本当はなりません)。コンビニでたこを売っていれば買って入れようとは思いますけど、わざわざスーパーまで行って買ってくるほどではないのです。第一、スーパーが開いている時間帯には買いに行けないからなあ・・。たこの入った本物のたこ焼きが自宅で作れる日は来るのでしょうか。


(3/23) 桜が咲いたと思ったら急に寒くなりましたね。土曜日の朝食もたこ焼きでした(粉をまとめて溶いていたから)。デザートには冷蔵庫の中のどっさりシリーズをひとつ。これも残り少なくなってきました。夜にひとつ食べて寝て、朝起きてまらひとつ食べるという1日2個のペースになりつつあります。まだどこかに在庫があるなら買っておきたいところですが、余っていてもたぶんとっくに捨てられているでしょうね。ああ悲しき大量消費社会。な〜む〜。 

 そうそう昨夜の帰宅途中ですが、不思議な光景を目撃しました。住宅街の幅6メートルくらいの道路を通行中、ふと前方上空に目を遣ると、道路から5メートルほど上に白い棒状のものが浮いているのです。ん?なんだありゃ。初めは暗くてよく見えませんでしたが、近づいていくにつれてだんだんとシルエットがはっきりしてきました。暗闇の中に無気味に浮かび上がるそれは、なんと白いビニル傘でした。閉じた状態です。そして当たり前ですが、浮いていたのではなく、電線に柄の部分が引っ掛かっている様子。電信柱から道路を横断して一軒の家へと延びる細い電線にです。一体誰の仕業なのか、何故そんなところに傘をぶら下げたのか判りません。うーん、何かの暗号でしょうか。それとも社会へのささやかな反抗でしょうか(にしては目立たなさ過ぎるけど)。あるいは、新手の照る照る坊主かもしれないし、単に干していただけかもしれない(そこに干す必然性はないけど)。

 しかし、動機よりももっと気になるのは、どうやってそこにぶら下げたのかということです。投げ上げて引っ掛けるか、電線の両端いずれかで引っ掛けて、そこから滑らせて中央まで移動させるくらいしか方法を思いつきません。前者の場合、マイケル・ジョーダンなら、ジャンプして傘をちょっと上に投げるだけで可能かもしれませんが、常人ではなかなか難しいと思われます。あ、今思い付いたんですけど、ひょっとしてジャンプして引っ掛けるから「ジャンプ傘」なんていう洒落なんでしょうか(笑)。ちなみにおそらくその傘はジャンプ傘ではなかったけど・・。

 その光景を写真に撮りたかったので、デジカメを取りに大学へ戻ろうかとかなり悩みましたけど、夜も遅かったので諦めて帰宅しました。で、今日の朝大学へ来るときにもまだ傘はぶら下がっていたので、よしよしこれなら後で戻って撮っておけるかなと思っていたのですが、すぐに撮っておくべきでしたね。大学でなんだかんだやっているうちに時間は経過し、夕方頃ようやくデジカメを持って現場に向かったときには時すでに遅しでした。残念ながら傘の姿はなかったのです。ぶら下げた犯人自らが撤去したのか、近所の誰かの通報があって電力会社なりが取ったのかは判りませんが、惜しいことをしました。「職務放棄」とかいうタイトルでもつければアートっぽい写真になったかもしれません。

 そんなことしか書くことがない土曜日なのでした。


(3/24) 昨夜は休日らしく遅くまでゲームなんぞに興じていたため、日曜日の目覚めはお昼頃でした。そして間もなく宅配便。ここ2日ほど不在で受け取れなくて、連絡しなくちゃいけないと思っていましたが、懲りずにまた届けてくれるとは偉いなぁ佐川急便さん。届いたものはほぼ日公式ラーメンの「サルのおせっかい」です。見た目はカップヌードルのような形をしているカップラーメンです(作っているのが日清だから)。12食入りが1セットで限定5000セットの販売だったのを、運良く購入できたやつなのです〜。これは大事に食べましょう(にこにこ)。

 さて、そのあと玄関の扉を開けっ放しにしたまま「サルのおせっかい」の箱を開封しようとしていたら、すかさず外から声がします。出てみると、朝日新聞のおっちゃんでした(くそっ、こんなときに)。「裏の朝日新聞ですけど」とか言ってます。う、うらぁ〜? アパートの裏に朝日新聞の販売店があったっけ? いや、まああってもいいけど、佐川急便さんが去ってすぐにやってきたということは、こっちの様子を覗き見してたってことじゃないか! やらしいったらありゃしません(ぷんぷん)。そのおっちゃん、少し太めの体型と、スーツにコートを羽織った出で立ちをしていて、あんたは刑事コロンボかよ!みたいな感じ。たまに昼間家に居たらこれです。いらんお客が舞い込んできますね(溜息)。

 で、久々に新聞の勧誘を受けたんですけど、すぐ帰ってもらうつもりがよくしゃべるおっちゃんで意外と長引いてしまいました。主にターゲットとしてるのは新入生みたいですが、まだ引っ越して来ていないそうで、とりあえず玄関が開いていたうちにやってきたらしい。聞くところによると、朝日新聞はワールドカップのスポンサになったもんだから部数を増やそうと躍起になっているんだとか。おっちゃんの担当分も割り当てられているらしく1日のノルマがあるとか言って「助けてもらえませんか」と困った顔で訴えてきます。でもね、そんなん知るかよ! あんたの会社が勝手にスポンサになったんでしょうが。ここは職業相談所じゃないぞ。助かりたいなら辞めればいいのだ。と思わず言いたくなりますが、おっちゃんは別に辞めたい雰囲気ではなさそうなので、きっとそういう手口なのでしょう。まったく、新聞会社の企業努力というのは部数を伸ばすことしかないんでしょうか。「人を助ける気もないし、ワールドカップのスポンサをするような新聞は取りません」と言ってやろうかと思いましたが(笑)、まあ事を荒立てたくもなかったので、「どうせ読まないしお金がもったいない」という理由をつけて断ることにしたしだい。

 しかし、その後もおっちゃんはなかなか帰ろうとしません。新聞を読まないと世の中の動きが分からなくなるよ、というお決まりのフレーズを口にしては、新聞をとらせようとします。ここでもよっぽど「取り残されたいのです」と言ってやろうかと思いましたが、「やっぱり読む時間がないほど忙しいから」と言って穏便に断ります。だけどおっちゃんは全然怯まず、ワールドカップもあるし高校野球も始まるでしょ、みたいな話を続けてきます。ほう、それはそれは。まあ、たしかに始まるけども、それは単にあんたの会社がスポンサをやっているというだけで、新聞をとった人が何か恩恵を受けられることにはならないんじゃないの? 興味がない人にとってはなおさらでしょ。むしろ値上げされるリスクの方が大きそうじゃないか。なんて思っていると、おっちゃんは「日本じゃオリンピックの方が人気あるけど、ヨーロッパとかの外国ではワールドカップの方が人気あるしね」と続け、「ワールドカップが始まったら凄いよぅ〜、毎日どこのチャンネルを回しても試合をやるからね」と言うのですが、えっと、何が言いたいのかよく解りません(苦笑)。それはテレビの話じゃないのか? 新聞のテレビ欄の重要性を説きたかったのでしょうか・・。

 すみません、まだまだこのおっちゃんとのやり取りが続きます。いつからここに住んでいるのかとか、どこの大学かとか、学年などなどいろいろ訊かれ、しまいには、今の若い子は新聞を読まなくなったという常套句とも言える話を披露してきました。こっちはずっとお断りムードを漂わせているのですが、おっちゃんは話を止めようとしません。「昔新聞をよく読んで勉強していた世代が大きくなって、今の社会をIC革命とか言って変なふうに変えてしまったからねぇ、今の若い世代が新聞を読まなくなったんだよ」みたいなことをおっちゃんは言うのです。おいおい、ということは何かい? 新聞読んだらろくな大人にならないという意味ですか?(笑) しかもIC革命じゃなくてIT革命ですよ。新聞を取らせようとする立場からすると明らかに論理的におかしいこと言ってるような気がするのですが、おっちゃんは自分の言った矛盾に気づいてない様子です。新聞読まなくても社会情勢が知れるようになった世の中を憂いているのかもしれません。さらに、「試験問題にもよく出ますからね、天声人語とか」ってね、それ、もう受験をしない僕に対して言っても仕方ないのでは?とかツッコミどころ満載です(笑)。あんたは世間話をしに来たのかよ。

 さらに、その受験の話に関して「今朝行った家は●城大の学生だったんだけどね、新聞なんか読んだことがないって言うんですよ」とか「やっぱりその辺の大学じゃあ学生のレベルも低いから、読まないんだろうねえ」なんてことまで言い出しましたよ、やっこさん。ちょっとそういう言い方はないんじゃないかなぁ。試験対策として新聞を読むのがレベルの高い学生だという考え方が、ちょっと新聞というメディアを買い被り過ぎじゃないかと思いますね。何様のつもりでしょうか。確かに、小さい頃に新聞を読んで読み書きの勉強をした人はいるでしょうし、それなりの効果もあるでしょう。ただ、受験対策として読もうなんて考える人は、絶対長続きしませんよ。というか、こっちが国立大通いだということを知ってて他所を見下したようなことを言ってくる姿勢がやらしいです。その場は適当に「そうですかねぇ」と生返事をしておきましたが、たぶん大学生なんてどこも大して変わりません。読む人は読むし読まない人は読まない。

 その後も一貫して新聞はとらないという姿勢を見せていたのですが、最終的には「集金はあまりできていなくても別に構わないんですよ。お金はしばらく払ってもらわなくても良いです」みたいなことまで言い出す始末です。会社としてはそれは許さんだろうとは思うのですが、この地域で勢力を持つ中日新聞に対抗するために、とにかく部数が増えれば良いらしい。「だから助けてぇな、お願いするわ」と言われても、とらないものはとりませんて。しつこいよ、おっちゃん。ささ、頑張って新入生の契約を取りつけてくださいね、はいさようなら。と、別れを告げたあと、おっちゃんはすぐさま隣の隣の部屋のチャイムを鳴らしていました(手当りしだいか)。しかし、最後にもう少しくらい粘りを見せてほしかったですね。戻ってきてコロンボよろしく「そうそうウチのかみさんがねえ・・」なんて言ってくれれば、3ヶ月くらい新聞とってあげたのに(笑)。嘘ですけど。


(3/25) 朝からスーツをよく見かけるなあと思っていたら、そうか今日は卒業式でした。毎年、大学の卒業式は何故か月曜日にありますが、土日も変わらず大学に来ていたら、曜日感覚なんてなくなってしまいます。T講堂の前に人がいっぱい向かっていく光景を見るまで、すっかり忘れていました。忘れていても関係ないので別に困らないですが。まあ、袴姿の女の子はみんな可愛いです(にこにこ)。きっと桜のように一瞬しか目にできないという稀少さが見せる幻想なのでしょう。しかし、幻想でも嬉しい光景ではあります(笑)。こういうのは近寄らない方ががっかりしなくて済む(何に?)のですが、最近視力が落ちてきているので、ある程度の距離までは幻想が維持されるようになりましたね。これは視力低下のメリットのひとつかもしれません。露出し過ぎたものよりも、見えそうで見えない方が興奮するメカニズムと同じでしょうか(笑)。袴萌え!とか言ったら人格が疑われそうなので言いません(もう手遅れ)。

 ええと、打って変わりまして真面目な放射化分析関係の話。珍しく午前中から自分の実験を進め、午後もだいたいの予定を立てていたところに、いらん放射化分析関係の仕事が舞い込んできたのです(というかこちらか飛び込んでしまった形)。最近測定の途中でよく止まる放射化分析システムの様子を見るために、T中先生とともにアイソトープセンタに行くことになったのですが、この時点ではすぐに事は終わるだろうと踏んでいました。しかし、アイソトープセンタに行ってみたらそこに別件で来ていたそのシステムを作った業者の方がちょうど居たのが運の尽きです。そのときも件の測定途中で止まってしまう症状が現れていたもんだから、もうここぞとばかりに先生は文句を言いますね(苦笑)。そしてそのまま原因を探る作業が始まってしまいました(とほ〜)。ハードウェアを作った別業者に電話で訊いたり、装置をあちこち探ったりした末に、1時間くらいでこの問題はなんとか解決。応急的な処置を施しただけですが。続いて、今度は解析に際してのソフトウェア上の問題を業者の方に確認してもらうことになり、それでもいろいろ時間がかかってしまって、結局アイソトープセンタから出れたのは午後5時前でした。この問題はプログラムを改善する必要があるため、未だ解決せず。

 さて、写真に撮りました、これが噂の「サルのおせっかい」です。そのうち小売店でも売られるのかもしれませんが、今のところ巷では目にできない代物ですね(にこ)。食べてみましたが、これがまたすごく美味しいのです。今まで食べたカップ麺の中でも一二を争う美味しさと言っても過言ではないほど。ベースはしょうゆ味ですが、こんがりガーリックの香ばしさもさることながら、別袋(「おせっかいぶくろ」という名称)でついている「スッパイス」を入れると、スープを全部飲み干さざるを得ないほどの未体験な味となります。いや、ほんとに。言葉で表現すれば単に酸っぱいラーメンとなるんですけど、このね、酸っぱさがまた食欲をそそるのです。普通のカップラーメンやインスタント焼そばなら、美味しいと感じても充分満足してしばらくは食べたいと思えませんが、この「サルのおせっかい」の場合ついついまた食べたくなってしまって、今日は昼食と夕食に1個ずつ消費してしまいました。ああ、もったいないけど、美味しいんだからしかたない(にっこり)。数に限りがあるので、大事に食べましょう。


(3/26) そういえば、昨日家を出るときに電気メータの検針をしに来たおばさんとばったり会ってしまいました。うわ、どうしよう。メータが壊れてるっぽいことをついに言われてしまうかもしれない。と内心ドキドキしましたが、おばさんは何も言わずにメータをチェックし、領収書をそのままポストに入れるではありませんか。え、良いの? それ止まってるんじゃないの? 本当に良いのね? 指摘されないならわざわざこっちから言わないよ。というわけで適当に会釈して玄関から立ち去ったのでした(笑)。そのとき実は換気扇が回っていたのですが、それでもメータが動いていないように見えることに、おばさんは気づかなかったのでしょうか。それとも気づいていて何も言わないのか。だとしたらあまり仕事熱心とは言えませんが、電力会社も省エネを売りにしている時代ですからね、ウチの部屋もメータの上では省エネ住宅と看做されているのかもしれません(うはは)。うーん、いずれにしても素人がとやかく言うことじゃないでしょう。僕はな〜にも知りませんよう(にっこり)。

 大学に来て、昼食は食べずに過ごしていたら、午後1時半からN大博物館で講演会があるということを言われ(つまり聴きに行けということ)、同室のT橋君と聴きに行くことに。宇都先生の「K-ArおよびAr-Ar年代測定法」についてのお話だったのですが、部屋は寒いし、眠くなるはで、内容はあんまり頭に入りませんでしたね(苦笑)。まあ、以前にも聴いたような話でしたし、参加することに意義があるってことでひとつ(本気で思ってるわけじゃありません)。それが午後3時くらいまであって、そのあとは色紙を書いて(描いて)いました。今頃誰の色紙かというと、今年度で修了するY下君のです。実はまだ書けてなかったんですね〜。本来はずっと前に開かれた追いコンで渡されるべきもの(そのときは中途半端で渡された)けどでしたが、最近いろいろ忙しくてメッセージを書くのが随分と遅れてしまったしだいです。すみませんねえ、優先順位が低くて(笑)。でも似顔絵も気合いを入れて一緒に描いたのでどうか許してくださいませ。ってことで卒業式も過ぎたこの火曜日にようやく渡すことができたのでした。めでたしめでたし。卒業おめでとう。

 夕食はオタフクソース焼そばを食べました。いつもこればっかり食べているような印象ですが、最近はたこ焼きとか「サルのおせっかい」ラーメンとかを食べていたので、結構久しぶりなのです。美味しいけどやっぱり1日1食で充分の味であることを再確認。っていうか、そんなインスタント食品ごときを久しぶりに食べて味を再確認したことなんて、わざわざ話題にして書くことじゃないんだけどさぁ(笑)。ま、ネタが無い日はこんなもんでしょう。

 帰宅後、深夜は久しぶりに「スタートレック・ボイジャ」を観ました。相変わらず宇宙を彷徨っていて、おばさんのキャスリン・ジェイウェイが艦長を務めていますが、初代のカーク船長よりは断然カッコイイですね(笑)。クルーからの信頼も厚そうです。アメリカのドラマらしく、人種もいろいろ男女も平等な配分で役職を持っているこの「スタートレック」ですが、未来社会は男女の違いにこだわるようなことも無くなっているものとして描かれています(たぶん)。観ていても特に女性が権利を訴えるなんてエピソードは出てきませんからね。個人的にはジェイウェイ艦長のように女性がリーダでもなんら構わないと思うし、むしろその方が世の中上手くいきそうな気もします。って、そうやって男女の区別をつけること自体がすでに性差別なのでしょうけど。まだまだ修行が足りませんね。にんにん。


(3/27) 何をしていたのか、もうよく覚えていない水曜日(日記の更新をサボっていたツケがこんなところに!)。前夜の夜更かしが効いてこの日も昼起きだったかもしれないような気がします。あ、そういえば午前中は結構な雨が降っていたんでしたっけ?(誰に訊いている) 違ったかなぁ。あれは火曜日だっけか。って、そんなことはどうでもいいですね、はい(笑)。とにかく午後から大学に出てきて何かやっていたのでしょう(<それを書くのが日記じゃないのか!?)

 というわけで、夕食は(もう夕食の話かよ!)約2ヶ月ぶりの理系カフェテリアでした。少し前に改装工事が終了していたようなのです。本当に久しぶりに入りましたが、食堂内は特に変わったところはありません。どうやら改装工事といっても厨房を改装しただけらしい。2ヶ月も休んどいて、新しくなったのが厨房だけかよと思わなくもないですが、生協にそんなに多くは求めません。ただ、安く食べさせてくれさえすればね。それが一番重要です。

 そうそう、帰宅してたまたまテレビを点けていたら、サッカーの日本代表vsポーランド代表の親善試合が始まったのでついつい観てしまいました。日本が2-0で勝ちましたけど、おかげでまたもや夜更かしです。せっかく早く帰宅してもこのテイタラク。なんとかなりませんかねえ。テレビのアンテナ抜いといたろか。


(3/28) あいまっ君を買って以来、ずっと保存してあったでっかい発泡スチロールがあったのですが、研究室にもう置き場がなくなってしまったので思い切って捨てることにしました。午後から大学に出てきてすぐに、それを解体して袋に詰めて理学部の資源回収の場所へ。しかし、発泡スチロールを解体したときに出るあの細かいクズ、静電気で服やら指にくっついてきて鬱陶しいったらないです。普通に振り払ってもなかなか落ちないので、片方の手で水道管に触れてアースしながら、もう片方の手に付いた発泡スチロールのクズを払い落としたりしないといけません。軽さが売りの発泡スチロールも、解体するときはその軽さが仇となりますね。もっと使い終わったときのことを考えて製品作りをしてもらいたいものです。たしか、発泡スチロールはみかんの皮に含まれる成分で溶けるという話を聴いたことがありますが、リサイクルするためにみかんが大量消費されてしまうなんて、考えただけでもぞっとします(たぶんそんなことはないだろうけど)。

 それはともかく、そういう梱包関係のものはいずれ使うだろうということで、いつまでも保存しておく癖が昔からありますね。チョコエッグのフィギュアが入っていたあのカプセルもそのひとつです。未だに捨てるに捨てられず、山盛りにして大事に持っていたりしますから(笑)。何か工作するときに使えそうに思えて、ついつい取っておいちゃうのです。全然工作なんてしないくせに。そろそろ保管場所にも困るくらいの量になってきましたので、研究室の模様替えを機に今度こそ本当に捨ててしまおうかと思っていますが、果たしてどうなることやら。

 木曜日の夕方は、新しい質量分析装置の搬入を翌日に控えていたため、その入口の通路を確保するために、他所の講座所轄の岩石の入ったモロブタ(岩石等を入れておく抽き出し状のケース)などの移動が行なわれました。装置が入る予定の実験室は建物の4階(裏では地下がグランドレベルになっているので実質5階の高さ)にあるのですが、装置はエレベータに載せて上げられるような代物ではないので、空中にある扉から搬入されることになったのです。当然開けても空中に出るだけなので、その扉は普段は使われておらず(というか今までに一度も使われたことがないかも)、扉前のスペースは物置代わりとなっています。だからまずはそこに置かれている物をどける作業をしたわけです。装置に汚れが少しでも付かないように、すべてどけたあとは床とか扉の拭き掃除をしましたが、悠久の時の間に溜まった埃はとても頑固でした。夜は夜で、翌日搬入のトラックが入ってくることになる建物裏の駐車場に自動車が侵入しないように、あららこめ周りに駐車禁止のパイロンを立てて、その間にテープを渡す作業をA原先生とT辺氏とH君の4人で行ないました。それはいいのですが、このパイロン用のゴムの重しでシャツが汚れてしまったのは迂闊でした。しかもこんなときに限って白いカールヘルムのシャツを着てるなんて(苦笑)、もう、どえらいショックです。これぞマーフィの法則か。ゴムの黒い汚れはおしゃれ着洗いの洗浄力じゃ落ちないよ、きっと(とほほ)。

 夕食には、ほぼ日公式ラーメン「サルのおせっかい」をひとつ食べようと思っていましたが、その機会を逃してしまって、結局帰宅後にスパゲティをゆがいて食べました。かつお風味の本だしを溶いてスープスパ風にしてみましたが、なかなかいけますね、これ。和風スパゲティとしてレパートリィに加えてもいいかもしれません。まあ、お客さんに胸を張って出せるような料理ではないですが(笑)、自分が食べるものとしては充分満足できるレベルの料理かと。


(3/29) どんより曇りの金曜日は、いよいよ我々の研究室に新しい質量分析器がやってくる日です。搬入は午後からの予定でしたが、午前中からそれに向けての準備が着々と進められていました。滅多にない一大イベントなので、いろいろ写真を撮っておくことに。空中へと通じる4階の扉は外され、こんな感じです。実際の高さは5階分あります。外を覗くと、天気は悪いですが工学部方向に見える裏の桜は満開です(あ、あの黄色いビートはもしや!)。この入口から装置を搬入するためのクレーンもすでにスタンバっています。そして実験室へと続く廊下には、床を傷つけないためのシートが赤絨毯のごとく敷かれました。あとは装置を載せたトラックがやってくるのを待つばかり。

 お昼休憩の後、午後1時前にトラックが到着し、装置の搬入が開始されました。というわけで見やすい位置に場所移動。途中、地上から桜越しの搬入口を見上げたり、クレーン全体(赤丸部分が搬入口)を見上げたりしながら、向かいの建物の非常階段を登りました。海外からの長旅の末やってきた質量分析装置は、こうんなふうに木箱に入った状態です。これらはひとまず地面に降ろされて木箱部分が外され、分けられた中身がそれぞれクレーンで持ち上げられていきました。本体が搬入口まで持ち上げられた様子はこんな感じ。その後は建物内に再び移動。の前にもう一枚桜越しの(笑)搬入の様子。このあと、しばらくして激しい雨が降り始めたので、際どいタイミングで装置が濡れずに済みましたね。

 無事搬入された本体は、実験室へ運ばれ、ギリギリの幅の入口から入れられました。この装置は磁場型の質量分析器で、磁場の中を質量数の異なるイオンが曲がりながら通ることによって、目的のイオンを任意のコレクタに導くことができるようになっているのですが、その磁場を発生させるためのマグネット部がやたらと重いのです。今回入った装置は同様の質量分析器の中でも導入されたのはうちの講座が世界で2番目というくらい新しいタイプらしく、従来のものと比べてもかなりコンパクトになっています。しかし、それでもマグネット部は500kgはあるとのことで、本体からは外して搬入され、実験室内で合体作業が行なわれました。マグネット部を持ち上げるだけでも一苦労でしたね。本体の設置が終わりパソコンなどを載せる机が組み立てられ、一応の格好がついた状態になったのですが、ここでパソコン本体が届けられた荷物の中には含まれていなかったことが発覚(がーん)。キーボードもディスプレイも入っていたのに、パソコン本体が入っていないってどういうこと? ひょっとして入れ忘れたんじゃないの?とみんなで疑っていましたが、間もなくして、あとから他の部品とともに送られてくることになっているらしいことが判明。良かった良かったと一安心。ちなみにこの装置の名前はIsoprobe-Tというのですが、愛称を何にするかで、「アイソ太郎」という意見が出ました(自分で出したのですが)。「T」は太郎のTなのです(笑)。漢字で書けば「愛想太郎」(<イヤな名前だな)。こういうのは女性の名前が付けられることが多いそうで(女性が操作すると機嫌が悪くなるという話がよくあります)、今回は女性との相性も良くなればいいなという期待を込めて男性の名前を考えてみたわけですが、ちょっと安易だった気もします(笑)。まあ、あくまでも勝手に付けた仮称ですけどね。みんながそう呼ぶわけではありません。その後、前日に動かした他所の講座の岩石を元の位置に戻して、搬入作業はほぼ終了となりました。

 午後4時半頃、お疲れさまということでお茶休憩。それで買い出し部隊がミスドのドーナツを買ってきてくれたのですが、それがなんと!全種類(42種類)を1個ずつという内訳です(うわー)。なんか初めて見るようなやつまであります。注文したとき店員さんはあまりいい顔をしなかったそうですが、たしかに全種類を1個ずつ取るのはさぞかし手間だったことでしょう(笑)。いくら大量に買うお客さんでも、たいてい好みのドーナツは数種類に限られ、それらを何個かずつ買うのがおそらく一般的なドーナツの買い方で、全種類を買っていく人は滅多にいないんじゃないでしょうか。まったく、迷惑な客ですね(にっこり)。っていうか、どうせここまでやるなら迷惑ついでに飲茶も全種類買ってきてほしかったところですが(笑)。さて、全種類なのでドーナツのみならずパイやマフィンなどもあったのですが、まず食べたのはハニ−ディップの上にイチゴクリームのコーティングが施されたような(名前知らず)、比較的オーソドックスなドーナツでした。本当はハニ−ディップが好きなのですが、すでになくなっていたので形が近いそれを選んだしだいです。かなりの数が余っていたので、もうひとつブルーベリーマフィンもいただきました。実はドーナツを食べる直前にラーメンを食べていたんですけどね(笑)。昼食を食べていなかったので。ことわざにすると腹が減ってはドーナツは喰えぬって感じ(<食べ過ぎるからという意味でしょうか?<訊くな)。


(3/30) タイムリィでも何でもないですが、先週号の「アエラ」に載っていたある記事で気になった部分があったので書いておきましょう(ネタがないから)。それは、太陽フレアの活動期である現在、宇宙線も増えているので高高度を飛ぶ航空機(特に極回り)の乗員や乗客の放射線被爆も増加するという内容で、記事全体としては間違ったことは書いてないと思うのですが、ただ、航空機内の人間が浴びる放射線の量を表現するのに、原発作業者の年間被曝線量を引き合いに出すのはどうかと思いますね。防護技術の発展のおかげで原発作業者の年間被曝線量は、自然放射能に加えて一年間に浴びても障害が出ないとされている許容線量よりも遥かに低くなっていることについて述べられているにもかかわらず、「1回のフライトで乗員乗客が浴びる放射線は原発作業者の年間被曝線量の3倍もある」という書き方がされている部分があるのです。実際、現在の原発内で仕事をしていて浴びる放射線はほとんどゼロに近いと言っても過言ではありません。花崗岩地帯に住んでいる人の方がよっぽど高い自然放射線を浴びているんですよ。だから、そんな全然低い原発作業者の年間被曝線量と比べてそれの3倍もあると言ったところで、たかだか知れているのです。記事で述べられているように、職業被曝とは違って航空機に乗ってる人が何の管理もなしに放射線を浴びているという状況は、確かに問題があるのかもしれませんが、だからって大した被曝線量じゃない原発作業者と比べるのは明らかにおかしいでしょう。ちょっと知ってる人が読めば「ふーん、航空機乗っても大して被曝しないのか」くらいにしか受け取られず、記事の主張とは逆の解釈をされる恐れがあります。比べるならもっと被曝線量の比較的高い職業にしないと意味がありません。にもかかわらずわざわざ原発を出しているのは、なんだか間接的にイメージ操作をしているような匂いがするんですよねぇ。いかにも原発作業者が放射線被曝の代名詞みたいに印象づけようとしている感じ。別に原発擁護派ではありませんが、こういう姑息な情報操作は気に喰わないなあと思ったしだいです。それから職業被曝の法令における妊娠中の女性の腹部への年間許容線量とも比較している部分もありますが、航空機の乗員はまず妊婦ではない(そのときは乗らないだろう)し、腹部だけに放射線を浴びるわけでもない(全身被曝の方が許容量は低いけど)ので、これも正しい比べ方とは言えません。たぶん、こういう類いの嘘は世の中いっぱいあるんでしょうね。

 夕方頃から大学に出てきた土曜日。天気が良かったので傘を買いに行こうと思っていたのですが、今にも出かけんとしていた時、「今から花見をやる」という誘いを受けてしまい、夕陽の日陰に花咲く桜の木の下で有志による花見に参加することに。ラーメンを食べてから出かけようと思っていてちょうどカップラーメンを作ったところだったので、仕方なくそれを持って桜の木の下へ向いました。つまり花見の席でしばらくカップラーメンを食べていたわけです(笑)。見上げれば桜がこんな感じで、逆光の桜も。留学生を含む学生数人でお菓子をつまみながら、ソフトな花見となりましたが、日も暮れていたのでちょっと寒かったですね。照明が灯ってからほどなくしてお開きとなりました。

 その後、留学生が花見で撮った写真をプリントアウトしてほしいらしいことを聞き、適当に写真用紙にプリントして持っていきました。その解像度に満足したのか、今度は家族がメールで送ってきたという写真も同じようにプリントできないかと訊かれ、彼が使っている共用パソコン(Winマシン)上であれこれ触る羽目に(苦笑)。日記でも書いてすぐに帰ろうと思っていたのですが、その作業が終わったのは午後9時頃でした。しかし、英語は聴くのも話すのも疲れますね(できないだけに)。帰宅後は、たこ無したこ焼きを作って食べて就寝。冷蔵庫内のどっさりシリーズも確実に減っています。家の中はまったく年度末を感じさせない雰囲気を固持しております。


(3/31) またこの感覚。覚醒の度に味わう疲労感。コルセットをされたかのような不自由な首。ああ、自分は今落ちてきたのだと感じる。毎日毎日落ち続け、ぼろぼろになった身体。しばらくは動けない。地球は真面目に動いているというのに・・。溜息。
苦痛に逆らってようやく起き上がると、世界は日曜日だった。しかも昼。

「探し物は何ですか?」
内なる声が問いかける。探し物? 何か探していただろうか。
「傘じゃないでしょうか」
ふいに遠慮がちな声が答える。ああ・・
「傘がないと雨に濡れるのです。でも雨の日では遅いのです」
誠実な声があとをとる。そういえば傘を買いに行こうとしてたっけ。
窓から外を見る。雨が降る気配はない。そうか、買うなら今日だな、たしかに。よし・・
「何か忘れてない?」
突然セクシィな声が訊いてきた。え、忘れ物?っていうか何人いるんだ?
「『えふ』のことでしょ」
また別の幼い声が耳もとで囁く。勝手に会話しないでもらいたいが、言われてみればそんなのもあったなと思い出す。たぶんゲーム版の「すべてがFになる」のことを言っているのだろう。場合によっては傘よりも大事かもしれない。場合ってつまり、雨降りじゃない場合だけど。雨降りでも外に出ない場合なら傘よりも大事だ。とにかく街に出るとしよう。

 そんなやりとりがあったかどうかは定かではないが、日も暮れんとする夕刻、バスに乗りの街へ出た。日曜日とはいえ、春休みのせいか人の数は少ない。まずはナディアパークに向かう。ナディアパークに行けば一通りの物が買えるとでも思っているのかもしれない。しかし、思い出すのはいつも「不思議の海のナディア」だ。思考の偏り、あるいは嗜好の偏りか。いや、そもそも偏っているのが嗜好だろう。そんなことはどうでも良い。ロフトの上の紀伊國屋書店の上のヤマギワソフト。エスカレータを降りた正面に、モーニング娘。のアルバムが大々的に売り出されていた。思わず立ち止まる足、そして伸びる手・・
「目的を見失ってるぞ」
冷たい声が言い放つ。ふと我に返る。そうだ、こんなことをしてる場合ではない。予算も限られている。油断も隙もあったもんじゃないな。気を取り直し、DVD売り場を抜けてゲームソフト売り場へ。しかし、そこでは「すべてがFになる」は見つからなかった。品数の少なさがこの店の自慢だろうか。特に安いわけでもないのに、一体どういう了見だろう。まあ、売ってないものはしかたがない。とりあえずロフトで傘の方を探すことにした。

 傘がどのフロアで売られているのか不明だったが、適当に探していたらバラエティ雑貨のフロアで見つかった。勘もたまには当てになる。ただ、これはという傘はなく、強いて挙げれば女性用の傘に惹かれるものがあった程度。しかし、それらはことごとく柄の部分が無駄に長くて、広げたときの直径は小さい。日常的にリュックをよく背負っているので、できれば傘は大きい方が良いのだが、大きい傘はどれも地味なデザインなのだ。はっきり言えば面白みがない。傘に面白みを求めるのも間違いかもしれないが、そうしょっちゅう差すもんじゃないんだから、もっと奇抜なものがあってもいいのでは? と思ってしまう。その一瞬のためらいが命取りになるときもある。結局ここでは傘を買わなかった。

 ロフトをあとにしたのが午後7時半。次は大須へと向かった。その途中にあるゲームショップで「すべてがFになる」を見つける。さすが専門店だけのことはある。しかし、見つかったら見つかったで気になるのが値段。ここはそれほど安くはなっていない。前に利用した大須のゲームショップなら、きっともっと安く売っているだろう。という欲が出てしまったのが、あとから思えば敗因かもしれない。その大須のショップに到着し「すべてがFになる」を探していたところで閉店時間になってしまったのだ。無念。その後、別のショップでも売っているのを見つけたが、閉店した店ではもっと安く買えるはずだという思いから手が伸びず、今回は諦めることにした。日曜の午後8時ともなると、商店街はどの店も閉まってしまうらしい。人もまばらな商店街では、傘の姿も見かけなかった。結局何一つ買うこともなく帰るのか・・。虚しさが足を重くし、溜息が歩くスピードにブレーキをかける。後ろ向きに歩けば加速されるかもしれない。そんなとき、ある考えが浮かんだ。ここの最寄り駅は上前津。地下鉄の鶴舞線が通っている。ということは馴染みのゲームショップ(10時まで開いている)がある杁中へも電車一本か。ローカルな話だが、そういうことだ。最後の可能性に一縷の望みを託し、万感の思いで地下鉄に乗り込んだ。ちょっと大袈裟。

 結果から言えば、「すべてがFになる」は買えなかった。杁中の店ではすでに在庫がなかったのだ。そんなに売れているのだろうか。もしソフトがあれば、本体も一緒に買うつもりでいた。「すべてがFになる」はプレステ用のソフトだが、どうせ買うなら上位機種のプレステ2を買ってやる覚悟ですらあったのだ。手ぶらで帰るのも癪なので、本体だけでも買って帰ろうかと一瞬迷った。その意欲を萎えさせたのはメモリーカードにまつわることだった。どうやらプレステ用のソフトにはプレステ用のメモリーカードが必要で、プレステ2用のメモリーカードは使えないらしい。実に不便ではないか。ということは、プレステ2と併せてプレステ用のメモリーカードを買わなきゃいけないことになる。なんだかややこしい。ソフトに互換性があるくせにメモリーカードには互換性がないなんて。これだからプレステは嫌いなのだ。ソニーは好きなのに。ちなみにソニンは嫌いではない。話が逸れた。プレステ(PS ONE)を買ってしまえば話はずっと簡単になるのだが、いずれにしても「すべてがFになる」が手に入らないんじゃ意味がない。意気消沈してその店をあとにした。プレステを購入するまでに、乗り越えるべき障壁は多い。その後、三洋堂書店にも寄ったが買うべきものはなく、立ち読みにふけっただけだった。つまり今日一日何も収穫なしということになる。否応なく気分は盛り下がる。その上このあと大学までの長い道のりが待っていた。「すべてがFになる」を手に入れてさえいれば、こんな道のりも楽しく歩ける予定だった。それなのに・・。

 無心に歩く夜道。伸び縮みする影。変わらない短足。闇の粘性に逆らいながら登ったり下ったり。南Z大学の横を通り、N大学へと通じる道に出る。この道沿いの少し下ったところにハンバーグ屋の「ヒッコリー」があるのだが、それはまた別の話。顔を出したばかりの月が、虚しい日曜日の終わりを告げていた。

「探し物は見つかった?」
再び内なる声が悪戯な視線で訊いてくる。探し物? 何か探していただろうか。
「いや、何も」
寂しく答えたその声は、聴き慣れない録音された自分の声のようだった。


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