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日々これ勉強(2001年3月の前半)

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厚底3月(の前半)

(3/1) 「2001年夢中の旅」というのはいかがか(突然何の話だ)。これはもちろんスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」をもじっているわけですが、おそらく今年になってからあちこちでこの題名をもじったネタが数多く披露されたことだと思います。それを踏まえた上で、考えに考えた末のネタでしたがこの程度ですよ、まったく(何に腹を立てているのか)。こうなったら数で勝負です(ムキになってます)。旅の間ずっと雨に降られるという「2001年雨中の旅」とか、全国津々浦々家の中のお風呂を借りて旅をするという「2001年内湯の旅」なんてのはわりとストレート系か。さらに、地域限定シリーズとしては「2001年府中の旅」とか、「2001年越中の旅」とか、「2001年備中の旅」などがありますね。広いところが苦手な人は地面に潜って「2001年地中の旅」、親族を亡くしてしまった人は「2001年喪中の旅」、スキャンダルですっかり噂の人は「2001年渦中の旅」がお薦めです。そして2001年も半ばでふと旅に出たりなんかしたときは「2001年途中の旅」になったり、駐車場に車を停めることなく旅を続けると「2001年路駐の旅」になるのでしょうか。あ、夏の場合は「2001年暑中の旅」になりますね。あと、簡単なところでは「2001年シチューの旅」などがあり、難しいところでは「2001年微衷の旅」などが挙げられます(ちなみに「微衷」とは自分の本心のへりくだった言い方だそうで)。反則気味なものとしては、「2001年Get you!の旅」とか「2001年だっちゅ〜の、旅」なんてものも考えられますが、困ったことにオチがありません(がーん)。

 さて、気を取り直してと(笑)。昨日もやはり朝方に寝床に就いて、起きたのはお昼過ぎというずれた一日の始まりでした。しかも外は雨模様。大学に来てまずしたのは「ドラえもんの腕」(鉛容器の名前ね)の設計図を見てもらって修正箇所を指摘されるということでした。夕食後は、放射化分析で測定した岩石標準試料のデータの整理を淡々とこなし、軽く食パンを食べた後、設計図の修正作業をしました。だんだん煮詰まってきた感じです。あとは作るだけという気さえします(おそらくまだ細かいところで見直すべき点はあるんでしょうけど)。というかもうできあがったという錯覚さえ感じられますね。もう作らなくても良いかもしれません(<そんなわけにはいきません!)。

 昨日の夕食前のことですが、サロンにて教授のK辺先生に捕まって・・じゃなくてたまたま一緒になってしばらく話を聞くはめに・・ではなく、有り難いお話を聞かせていただきました。内容は主に英会話の勉強についてです。地球化学の国際会議ゴールドシュミット・カンファレンスが2003年に日本で開催される予定なんですが、そこで発表する上でも英会話の勉強はしておいた方が良いとのことでした。基本的に日本語で自分の意見を主張できなければ、英語を勉強したからといっても主張できるはずはありません。まあ、それは当然です。しかし、だからといって英語の勉強の必要がないわけではありません。いずれ自動翻訳機が実用化されれば英会話の勉強も必要ないのかもしれませんが、あと2、3年では無理でしょう。1ヶ月くらいで上達することもありえませんので、やはり現段階ではこつこつと毎日勉強するしか道はなさそうです。悔しいかな英語が国際的には標準なんですよね。ある程度の英語をしゃべろうとすると、文法の違いだけでなく、考え方や発想・感性なども英語的にしないとだめらしいです。これにはまるで英語に魂を売るかのような覚悟が必要だとのこと。長い時間英語を勉強していると、馬鹿馬鹿しくなってきて嫌気がさすそうですが、勉強する前からすでに嫌気がさしてます(笑)。なぜ英語ごときに貴重な時間とお金を注ぎ込まなければならないのかという疑問がすぐにでも浮かぶくらいです。その時間とお金でどれだけの本が読めるでしょうか、どれだけの実験ができるでしょうか。英語を勉強するよりもはるかに多くの知識と経験が読書によってもたらされますし、英語を勉強したって研究上の新たな発見があるとは思えません。単なるコミュニケーション手段のひとつに過ぎないのです。しかしそれがなければ、せっかくの成果も認めてもらえない世の中なんですよね、悔しいですけど。嫌々でもやるしかありません。キャッチコピィ風に言うと「やるっきゃない!英会話」といったところか。

 昨夜、「ミラクル・ペティント」のDVDを観てしまい、またもや夜更かしです。いやあしかし、やっぱり面白い。テンポも映像もジョークも伏線の張り方も音楽も素晴らしいです。何度でも楽しめますね。良い買い物をしたと言えるでしょう。気のせいか心も少し晴れやかになりました。本日は木曜日。そうだ、久しぶりにフィレオフィッシュを食べましょう(ここに宣言)。今日の午後は地球惑星理学専攻に属する大学院生の集まりがあって、委員の引き継ぎやらなんやらいろいろあります。


(3/2) またもやどんどん生活がずれ始めています。昨日は帰宅後、寝たのはなんと朝の8時でした。そして起きたのは午後3時。まったく良い身分ですな。などと言って呆れてくれる人が近くにいないので、我ながら呆れています(笑)。なんせ、起きてすぐに思ったことが「ああ、フィレオフィッシュを買いに行く時間がない!」ということで、その次に思ったことが「テディを送るための封筒を買わなきゃ!」でしたからね。他に楽しみがないとしか思えません(苦笑)。毎日のんびり近所を徘徊している野良猫だって、もう少し有意義な楽しみを持っていることでしょう。このことから確実に言えることは、私が野良猫ではないということです(土屋賢二先生風味)。ともあれ、どんより曇り空のもと午後3時半には大学に到着。ひとまずフィレオフィッシュは諦め、テディ配送のために生協へ行って封筒を買い、当然新たなテディも購入し、その他カップラーメンも買って研究室へ。そして急いでテディを送り出し。広島茨城への旅立ちでした。その後慌ててカップラーメンを作って食べて、入れたコーヒーもそのままにある講義室へと向かいました。

 さて、なぜそんなに慌てていたかというと、フィレオフィッシュを買いに行くためではなくて(そりゃ講義室には売ってないわな)、昨日書いたように学生の集まりが4時半からあったからです。この集まりの名称はDK会といって聞こえは良いですが、大学院生・研究生の頭文字から来ているとかいないとか。話し合いの内容は、委員の引き継ぎや来年度のティーチング・アシスタント(TA)を決めたりでした。あと出た議題としては、「DK会のHPを立ち上げたいがいかがか」とか「学部生対象に学科で開かれる授業の評価(アンケートみたいな)をしたいがいかがか」などがありました。前者については賛否両論ありましたが、作業や管理の煩雑さからとりあえずは作らない方向に、後者に関しては手探りながらも実施する方向でまとまりました(まとまってはいないけど)。授業のアンケートと言えば、実は工学部で受けていた光・放射線化学の授業の終わりに配られましたが、マークシート方式で所属のところが工学部の専攻しか選択肢がなくて提出できずに泣き寝入りしたことを思い出しました(実際は泣いても寝てもいませんが)。あんな感じになるのでしょうか。まあ、それは係の人によるこれからの話し合いしだいですね。少し出た話によると、T工大では、学年の代表者がみんなの意見をまとめて、集まった教官の前で面と向かって問題点などを指摘するという方式を実施しているらしいです。それで改善された部分もあるとか。いやあ、そうかあ、そういうこともあるのか。しかし、文句を言えるレベルまで勉強する必要はあるでしょうね(笑)。基本的に自分で勉強するのが大学ですから。これからは教官も大学生も大変だなあ(ひとごとか)。

 そのDK会が長引いたため、夕食はいつもよりも遅めでした(しかし量はいつも通り少なめ)。その後、使命を忘れていたわけではありません、自転車を飛ばして半額フィレオフィッシュを無事買ってきました(もちろん2個)。昨夜はこれを夜食に、那古野コネクションから森博嗣先生へのプレゼント(オカシなBIG缶)に添えるメッセージカードのレイアウトをあれこれ考えておりました。だいたい形は決まったので、あとはそこにメッセージを載せて印刷するだけ。今週末には発送したいところです。本日は金曜日。そろそろ生活リズムを戻し始めないといけません。そして放射化分析の結果を早くまとめないといけません。指導教官に会う度に急かされるのです、いやんいやん(苦笑)。


(3/3) 習慣とは恐ろしいものです(と言った場合、ほとんど言うほど恐ろしくはない)。ずっとコンピュータ上でイラストや図面などを描いていますが、デジタル(この表現もそろそろ古くなってきた)とは便利なもので、線を引き間違ったりしてもクリックひとつですぐに「アンドゥ」ができます。念のために言っておきますがフランス語の号令ではありません。栗ひとつですぐに「あんドーナツ」ができるのでもありません。おそらくそれは技術的に困難でしょう。「あんドーナツ」という名の「栗きんとん」ならできるかもしれませんが、それだとちょっと「アンフェア」です。と言っても日本全国の「あん」が一同に介し売られる催し物のことではありません(「餡フェア」ね)。解説するのもなんですが、これはつまり「あん」にかけているわけですね(笑)。これがほんとの「あんかけ」・・なんて言おうとしているのは甘えか、じゃなくてお前か!(ぶるぶる)。話が逸れました。え〜っと、「取り消し」とか「元に戻す」という意味の「Undo」のことです。間違っても簡単に元の状態に戻せる機能で、大抵のソフトには最低一回は直前の作業が取り消せるようになっています。よく人生はゲームのようにリセットできないと言いますが(実際聞いたことはありませんが)、リセットって結構辛いですよね。最初からなわけですから。むしろ「あの選択をする前の状態に戻りたい」などと願うことの方が多いはずです。そういう意味ではこの「アンドゥ」機能は結構人類の理想的な戻り方に近いのかもしれません(回数制限はありますが)。これからはきっと「人生にアンドゥは利かない」というセリフが流行るでしょう(少なくとも「人生にあんドーナツはいらない」というセリフよりは)。ただし聞きようによっては「仁成に安藤は聞かない」とも聞こえて、辻仁成氏に決してアドバイスを求めようとしない頑固な安藤さんのことかと、中には勘違いする人もいるかもしれないので使用には注意が必要です(安藤さんって誰だ!?)。

 さあ、一体何の話をしてるんでしょうか(誰が書いているんだ?)。余計なところを膨らまし過ぎて危うく肝心のところを本気で忘れるところでした(苦笑)。アンドゥアンドゥと。さて、習慣とは恐ろしいもので(そこまで戻るのか)、最近久しぶりに鉛筆で図面を描いていて間違ったりすると、条件反射的に「アンドゥ」をクリックしているのです。もちろん実際にマウスを握ってクリックするわけではありません。鉛筆で描いているわけですから、消しゴムで消さない限り取り消しはできないのですが、ついつい頭の中では反射的に「アンドゥ」をしたつもりになってしまうのです。一瞬それで満足して(笑)すぐに思い直し、消しゴムを探すという行動が開始されるというパターン。ちょっと恐ろしいしょ?(笑) どんどんエスカレートしてそのうち殺人を犯したり(うわあ)しても、頭の中では取り消した気になったりするんじゃないかと考えると恐ろしくて恐ろしくて殺人はできませんね(<恐ろしくなくてもしないように!)。

 昨日は結構早起きでしたが、のんびり生協に寄ってテディなんかを物色していたおかげで、3年生のセミナ発表を聞き逃してしまいました(本当は起きた時点で忘れてた)。午後は指導教官に急かされたこともあって、岩石標準試料の放射化分析の結果をまとめて、昨夜報告しました。前々から聞いてはいましたが、放射化分析の方法やら今回の結果やらをまとめて原稿に書くことになりそうです(学内の雑誌に載せるため)。自分の研究の傍らにしなきゃいけないのがちょっと辛いところ。来年度は気持ちを入れ替える必要があるなあ(ドクタコースなんだから当然ですが)。

 本日は土曜日で桃の節句、または耳の日。ちなみに昨日は小さいものを大切にしようという「ミニの日」だったらしいですが、誰もミニスカートなんてはいてなかったぞ!(<過度の期待をしないように) あ、でもしかし、イラスト研究室の犬掲示板(存在を知ってる人は何人いるのか)に新たなキャラクタアイコンとしてミニチュア・シュナウザーが加わりました(Kずえさんからのリクエスト)。偶然とはいえ、一応ミニつながり。今日はお昼前から講座内外の教官とその家族、そして学生たちでもちつきをすることになっています。良いお天気になりますように。


(3/4) 昨日のもちつき大会は11時集合ということになっていましたが、起きたのが11時でした。というのも、前の晩に殊能将之氏の「黒い仏」を最後まで読んでしまったからで、まさかそういう展開になるとはという内容でしたね。あまり書くとネタばれになってしまいますが、一見、宗教がらみのエピソードは装飾的なもののように見えて、ところがどっこいなのです。そんなのありかあ?と思わなくもないですが、面白ければ良いでしょう。おかげでもちつき大会には遅刻しましたけど(笑)。

 さて、そのもちつき大会ですが、もちろん餅米を洗って炊くところから始まります。しかしその辺の準備は主に米屋の息子であるH君がきりもりし、そのための道具やもちをつくための杵や臼なども彼が用意したものです(ご苦労様です)。会場(というほど大袈裟なものではないですが)の設営などはその他の人々で進められ、テーブルやイスが外に運び出されました。餅米はこのように、下で沸騰するお湯からの蒸気によって炊かれます(ちなみに洗った餅米こんな感じ)。これひとつで一臼分です。これが全部で5つあるのです(100合ぐらい?)。参加者は20人程度でしたが、到底食べきれる量ではありません。こうして炊きあがった米は会場へ運ばれ、臼の中へ。1回目のもちつき開始です。その様子がこんな感じ(ついているのはこの日が誕生日だったという一番のご長老)。交代でついていきます。遠巻きに見るとこんな風景。主な参加者は教官とそのご家族で、学生はうちの講座の数人とあとは声をかけられた何人かといったところ。つき上がったもちは千切られ、各お皿に分けられていきました。きな粉あり、醤油あり、あんこあり、大根おろしあり、味付けはいろいろです。しかし、かなりの量があり、この1回分のもちでさえ全部食べ切ることはなかったですね(笑)。つきたてはやわらかいのですが、しばらくすると当然固まって食べにくくなったというのも原因かもしれません。そういう失敗を教訓にしてかせずか、2回目からはある程度を千切ったら残りは米粉をかけ、このように枠にいれて伸ばして角もちにすることに(この作業もH君が担当)。あと、あんこ入りのもちも女性陣(子供含む)の手によって作られていました。もちの他の食べ物に豚汁が用意されていましたが、こっちの方が売れ行きが良いのではないかと思われるぐらい、飽きるほど大量のもちがあったのです。それから飲み物として用意されていたのはビールや日本酒など、アルコールのみでした(苦笑)。お酒の方も、もちとどっちがメインなのかよくわからないほど大量にありましたね。結局飲んだのはビール一杯だけでしたが、周りはみんな赤ら顔。そうこうしているうちにもどんどん米は炊きあがり、3回目、4回目ともちがつかれていきました。最後の5回目には私もつかしてもらいましたが(その様子<腰が入ってません)、杵が予想以上に重くて体力の低下を痛感することとなりました(苦笑)。最後は大御所をはじめ先生方が交代で杵を持ち、つき納め。後片付けの後、保存用に角もちにされたもちは切り分けられ、それぞれの家庭に持ち帰られたようです。お年寄りや子供の多いもちつき大会で、今にも誰かがもちを喉に詰まらせやしないかとドキドキでしたが、無事終わってよかったよかった(笑)。とにかく今回のもちつき大会は、米屋の息子のH君の全面的な協力のもと実現したものだということをここに明記しておきます(しても仕方ないですが)。お疲れさまでした。

 昨日の午後はお腹も膨れてアルコールも入って夕方まではうとうと気分。その後、少し読書をして、カレー曜日だったことを思い出し(野菜が残っていたの思い出しただけ)スーパーまでカレールーを買いにいきました。別にルーだけなら近くのコンビニでも良かったのですが、どうせならレジに可愛い女の子がいる方が良いでしょという、なんとも本能的な判断ですね(笑)。しかし、その甲斐あって思わぬ物を見つけました。テディです。スーパーにまで出て来たということは結構品不足は解消されつつあるのでしょうか。とりあえず見たことないと思われる柄のテディを2個購入しましたが、帰宅して確認してみるとひとつはすでに所有しているものでした(ぐにゅん)。かぶってばっかり。う〜む、そろそろ一覧表でも持ち歩くべきか(しないけど)。なんだか、まるでコレクタみたいだなあ(<違ったのか?)。ま、それはいいとして、カレーを作ったのですが、なんと人参がありませんでした。タマネギとじゃがいも(しかも男爵)しか残っていなかったのです。人参のないカレーなんて、いわばのび太君のいない「ドラえもん のび太の魔界大冒険」みたいなものです(よく分からん)。味気ないというか、歯ごたえが虚しいというか、カレーに人参がないのは物足りないのです。ただ、野菜が全くない場合(つまりルーだけの場合)は話が別で、そういうときは一種の諦めがあるので平気なのです(笑)。で、今回の場合は中途半端にもタマネギとじゃがいもが存在する中、人参だけがないという、なんとも歯がゆい状況でしたが、ここは大人の自制心を遺憾なく発揮してそのままカレー作りを続行したしだい(再び買いに行くのが面倒だったとも言う)。そんな屈辱的カレーを食べたせいか、昼間っからアルコールが入っていたせいか、今日は午後までぐっすり寝てしまいました。おかげで予定していた外出ができなくなりちょっとぎゃふんな日曜日。昨日残ったもちをいただいたりしている夜です。


(3/5) 昨夜はいよいよ始まったF1グランプリの模様を観ましたが、やはりミハエル・シューマッハは速かった。ホンダエンジンもなかなか好調な滑り出しで、今シーズンも楽しみです。軽く読書をした後、眠りにつきました。明けて本日は風の強い月曜日。眠いながらも起きてすぐに読書の続き。トマス・ハリス「レッド・ドラゴン」をようやく読了しました(何ヶ月かかったことか)。非常に緻密で描写がリアルで、視点の切り替えがスピーディで読んでいる間はずっとドキドキしてました。そもそもこれを読もうと思ったのは「ハンニバル」を読むためでしたが、なんのことはない、これを読んだだけでかなり満腹感あり。「ハンニバル」を読むのはもう少し先にしようと思います(もったいないので)。さて、今日は9時半から金属工作実習(正確には装置開発室実習)が始まるので早起きです。これは1週間続く予定。鉛を扱うので寿命が縮むかもしれません(笑)。

 お昼休みです。午前中の実習は諸注意と各工作機械の説明を受けました。本格的な工作作業はこれからです。白衣はひらひらして巻き込まれる可能性があり、危ないので着ないようにとのことでしたが、必ずしも汚れても良い服装をしているわけではないんですよねえ(苦笑)。ちょっと服装を失敗したなあと今さらながら思う昼下がり。実はセータを脱げばそれなりに汚れても良い恰好をしているのですが、それだとちょっと寒いのです(今日は特に寒い)。寒いのを取るか汚れるのを取るかと問われれば、困ったことに汚れる方を選ぶ寒がり人間です。セータは汚したくないけど、寒いのは我慢できません。ああ、なんかこれって、理性が本能に負けてるってことでしょうか(笑)。まだまだ修行が足りませんな。しかし、修行が足らないのが嫌いではありません(伸びる余地があるってことで)。


(3/6) 外では雪が舞うこともあった昨日の金工実習では、まず手始めにポンチケガキ針を作りました。何かといえば金属に目印をつけるために傷をつける道具で鉄の棒から作られ、太い方(直径8ミリ)がポンチ、細い方(直径4ミリ)がケガキ針になります。どちらも作り方としては同じで、鉄の棒を適度な長さにノコギリで切って、端の部分をグラインダという研磨機を使って鉛筆のように削ります。そのとき先端部分はやや鈍角にさせるのですが、これがなかなか中心をとるのが難しく、熟練を要する作業ですね。削った部分はバーナで摂氏800度くらいまで熱して急冷することによって焼きを入れればできあがりです。こうすると、焼きを入れた部分の硬度が上がるという仕組み。ちなみにこれができあがったポンチとケガキ針。先端部分を見てみるとこんな感じ。それを作った後はいよいよ「ドラえもんの腕」(という名の鉛容器)の製作に入っていきました。昨日行なった作業は直径80ミリ、長さ200ミリくらいの鉛の円柱を旋盤(対象物を回転させてそこに歯を当てて削る機械)に取り付け、目的の直径になる少し手前まで円周を削り取りました。軽く掃除をして昨日の作業は終了となりました。鉛自体結構柔らかいので削りカスが飛散することもなく、思っていたほど服も汚れることはありませんでしたね(一安心)。いやあ、久々の工作でしたが、やっぱり物を創る過程というのは楽しいものです。

 今週はその実習があるためにあまり夜更かしはできません。ということで昨夜は早めに帰宅。すると、郵便受けになにやら小包が。ほぼ日刊イトイ新聞からでした。そう言えば本を注文していたのです。「お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ」という邱永漢氏と糸井重里氏の対談本。周りに就職して行く人が多くいるこの時期、まだしばらく学生を続ける自分は将来どうやって食べて行けるのかという漠然とした不安を抱えていたりするのですが、ほぼ日でこの本のダイジェスト部分を読んで、最近なんとなく考えていたことが具体的な言葉になっていたので読んでみようと思ったのです。だんだん、「手に職があれば食って行ける」とか、「コツコツ頑張ってさえいれば大丈夫」、という時代ではなくなってきているんですよね。じゃあそこで、何をすれば良いのか。人それぞれ生き方は違いますから、他人の経験がそのまま自分に適応できるとは思いませんが、お金というものをもう少し真剣に考えてみてもいいかなと思って購入したしだい。少し読みましたが、邱永漢という人、なかなか先進的な考えの持ち主ですね。先を観ている人はやはり違うなあという印象。面白いです。

 さて、夕食を食べた後はすぐに布団に入りました。そして目が覚めたら牛になっていた、ということはなく、午前1時でした。この時点で、「ああ日記の更新しなきゃ」などと一瞬考えましたが(そんなことばかり考えている)、そんな夜中にしかも寒い中、大学に行く(更新は主に大学からなので)のはどうかとも思ったので、また寝ることに(笑)。そして次に目覚めたのは午前4時。相変わらず極端な早起きしかできない身体のようで・・。

 本日は薄曇りの火曜日。花粉症の季節でしょうか、目がたまに痒くなるようになりました。視力も悪くなったような気がします(それは花粉のせいか?)。頭もなんだか涼しくなりました(それはもともと)。朝食に先日のもちをいただいて、今日も朝から金工実習です。


(3/7) 昨日はずっと鉛を削りっぱなしでかなり疲れました。立ちっぱなしということもあるのですが、見えない部分(内側)を削る作業で、神経を集中させて想像力を働かせる必要があったので、頭も疲労困ぱいです。かかった時間のわりにはそれほど進んでいなくて、このままの調子でいけば金曜までに全行程が終わるのかどうか微妙なところ。夕食後は昨夜も早々に帰宅、少し読書の後、眠りにつきました。

 何の脈絡もないですが、ここらで少し大学周辺の食べどころ事情をば。大学近くで外食できるところは結構限られていて、近場では、よく行くそば処の大桐(おおぎり)、もう二度と行くことはないハンバーグ屋のハローキッド、一度も行ったことのない焼肉屋(名前わからず)、飲み会ぐらいでしか使わない大皿料理のグランピアット、ひょっとしたらアンパンを出してくれるかもしれない不動産屋のアパマンショップ(<食べ物屋じゃない!)、そんなに売れてるようには見えないのに徐々に看板が上等になっているペルシャジュータンのお店(<だから食べ物屋じゃない!)などがあり、少し離れると中華食堂の大雅(たいが)、もう少し先にこれまたハンバーグ屋の七ッコリーではなくてヒッコリー(字が似てて看板では「七」に見える)や台湾ラーメンの海鮮館があります。って書いてみると結構ありますが(笑)、しかし、その中でよく行くのは3つぐらいしかありません。つまり外食するときはその間でローテーションしているわけです。そういう図式が少し前までの大学近辺事情でした。今でも大して事情は変わらないのですが、実は大桐の横には以前、とんこつラーメン屋のトントンというお店がありました。そのお店はいつ見てもがらがらで、一度だけその店で地獄ラーメンという辛いラーメンを食べたときも、全然客が入っている様子がなかったのです。味の方もどうかなあという程度。明らかに経営が苦しそうだなあという印象でした。なんといっても日曜日を定休日にしているくらいでしたから、お客を逃してもしかたなかったでしょう。そして、その店はだんだん開店しているところすら見なくなって、21世紀を迎えたら「しばらく休業」ということになってしまったのです。それで、ああもうつぶれてしまうのかと勝手に思っていたら、先日リニューアルオープンしていました(笑)。看板も新しくなって気のせいか店の中も以前より明るい雰囲気なのです。店の人もちゃんと考えてはいたみたいですね(経営者が代わって全く別物になった可能性もありますが)。まだ新しくなって入ったことはないですが、深夜までオープンしているので結構大学関係者の需要が多いかもしれません。しかし、以前のイメージが残っているので、また食べに行くことがあるのかどうかは・・。

 本日は水曜日。まだまだ続く金工実習。目が痒かったのは花粉ではなく、どうやら中国大陸から黄砂がやってきていたせいらしいです。まあ、目に異物が入るという点では花粉と同じですが。


(3/8) 昨日も立ちっぱなしの金工実習で一日が終わった感じ。コードネーム「ドラえもんの腕」の出来上がり具合は7割といったところ。形はほぼ完成していて、現段階で見た目は一見アルミ容器のようにも見えます(それくらいの光沢がある)。あとは細かな仕上げと、ネジ穴を開けたりする行程が残っているだけです。しかし鉛だけにネジがちゃんと切れるのかちょっと不安。それにしてもかなりの量の鉛の切りくずを出してしまってます。まるで粘土か木で彫り物を作ってるような感覚なのです。本来金属加工ではいかに無駄のない設計をする(削る部分を少なくする)かが、経費削減の上でも重要になってくるそうなんですが、全然そんなことお構いなしに設計してしまいましたね(苦笑)。まあ、実習だし、同じようなものをいくつも作るわけではないので大きな問題ではないと思いますが・・。重い切りくずを掃除していて、少しもったいないなあという思いはあります。やっぱり鉛は削るもんじゃないですね(今さら)。

 昨日のお昼休みには生協へ行ってお菓子とテディを買ってきました。テディの入荷は滞りなく続いているようです。それはそれで喜ばしいことですが、すでに持っているやつばっかりなんですよねえ。しかもそういうやつに限っていつまでも残ってるんです。毎回、なるべくそういうやつを避けて誰かが買ってくれるのを密かに待っていたりするのですが(笑)、なかなか回転率が悪くて思い通りにいきません。それから、そうそう、いつぞやの「オカシなBIG缶」ですが、ようやくメッセージカードを添えて森博嗣先生に送ることができました。実際は東京の講談社に送ったので、そこから転送されることになるのでしょうが、森先生はすぐ隣の棟で研究されているんですよねぇ。なんとも不思議な感じ。

 金工実習が終わってサロンでくつろいでいたら、T辺氏の携帯電話にK藤氏からメールが届きました。削った鉛のように無駄なメッセージ(しかし内容は軽い)が何度か送られて来た後、どうやら私に貸してほしいものがあるらしいということが判明(初めからそう言えば良いのに)。さらには2分後に学生部屋に電話をかけるという宣言まで送られてくる始末です(こちらは携帯もってませんから)。まわりくどいことこの上なしですが、手間がかかるのは向こうなのでこっちとしては愉快です(笑)。携帯電話がなくて不自由さを感じるのは明らかに携帯電話を持っている方だということが分かる事例ですね。さて、その用件は何だったかというと、スキーの手袋を貸してほしいとのことでした。しかもすぐに家に取りにくると言うではありませんか。だもんで夕食後、午後8時過ぎに帰宅。したらすでにK藤氏が車で家に来てました。もう少し前に言ってくれれば部屋も片付けたであろうに。散らかったままの部屋に上がったK藤氏は当然のようにコーヒーを要求。こういうのは要求されると抵抗したくなるものです(ひねくれ者)。結局最後にはしぶしぶコーヒーを出しましたけど、何も言わなければこっちも気持ちを察してコーヒーが欲しいのかなと思いつつ、快く何も出さなかったことでしょう(笑)。コーヒーを飲んだら手袋を持ってK藤氏は帰っていきました。翌日(つまり今日)スノーボードをしに行くと言ってましたが、はたして天気は大丈夫でしょうか。一応祈っておきましょう。猛吹雪になりますように・・(<妬んでいる)。

 本日は木曜日で、また寒さがぶり返してきたようです。雪が降るかもしれません。今日の金工実習は午前中のみの予定。午後は、放射化分析の論文の原稿を書かなきゃいけないなあと思いつつ、買い物に行きたいなあ。


(3/9) 昨日は結局午後も金工実習がありました。なので出かけることもできず。「ドラえもんの腕」は新しい行程に移り完成間近です。昼間は少し雪が舞っていましたね。夕食後、ディクスン・カーの短編を読んでほくほくしてから帰宅の途につきました。

 昨日K藤氏がスノーボードをしに行った(結局延期になったみたいだけど)ということを書いたからかどうかは分かりませんが、昨夜スキー場でスキーをしている夢を見ました。しかしいつもの感覚とは違って非常に滑りにくい。というか斜面を滑り降りているという場面が一向に現れません。斜面の中腹あたりのボサボサの雪の上を行ったり来たり水平方向に歩いているのです。もちろんスキー板は装着しています。その場に誰かいたような気がしますが覚えていません。そんなことをしばらく続けた後、なぜか上に向かって滑り出しました。といっても、物理法則に反して自然に滑ったのではなく、自分でスケーティングしながら登っていったのです(Vの字にスキー板を開いてね)。理由は分かりません。夢に理由を求めてはいけません。さて、登って行った先に何があったかと言うと、リフト乗り場です。斜面を登ってからリフトに乗るというのも奇妙な話ですが、現実でもそういうシチュエーションがないこともないのでそれほど違和感はありません。そしてそこで待っていたのは、H大スキー部のメンバたち(たぶん後輩)でした。これはおそらく、近々そのスキー部の行事(現役とOBの交流試合)があるのでそれを気にしていたからだと思われます。で、そのメンバたちとリフト(2人乗り〜4人乗り)に乗ったまではよかったのですが、次の瞬間です、リフトに乗ったはずがなぜかジェットコースタに乗っていたのです。しかも後ろ向きに猛スピードで進んでいます。コースタの形は一番前が機関車風になっていて、一見ビッグサンダーマウンテンみたいな感じ(見たことも乗ったこともないけど)。しかし色は全体的にオレンジ色でした(そうカラーの夢だったのです)。リフトがジェットコースタになっていたというだけでも驚きですが、一緒に乗っていた人間までスキー部のメンバからうちの講座のメンバになっていたのにもビックリです。そこで目が覚めましたが、う〜ん、なんかいろんな思いが自分の中で渦巻いているのを暗示しているようなデタラメな夢でしたね(笑)。

 デタラメと言えば、「出鱈目」と書くことがありますが、その字自体は本来の意味とは全然関係ないらしいです。これは鱈腹(たらふく)という言葉と同じ感覚でデタラメの「タラ」の部分に魚の「鱈」を当てて、「鱈の出ている目が美味しい」ということからできた言葉だというまことしやかな噂とともに広く使われるようになった当て字だそうで、つまりその語源自体がデタラメなんですね(笑)。本当の語源はすごろくのサイコロの目から来ていて、「何でもいいけど出たらそれが目だ」という諦め混じりのいい加減な態度を表しているとか。状況としては「出たとこ勝負」に近いニュアンスがありますが、それはもっと積極的な諦めを表しています。それに対して「出たら目」の方は勝負をする気もない消極的な諦めを表していると言えるでしょう。とはいえ、当て字だろうがなんだろうが言葉は時代とともに使われ方が変わるのは当たり前で、生きている人々の間で上手くコミュニケーションが取れれば、本来の意味とか本来の用法などというものは大した問題ではないのでしょう。たとえそれがデタラメでもね。

 本日は金曜日で、午後3時くらいまでは最後の金工実習。その後はここ数年毎年恒例となっている4月の講座のメンバ全員が関わる研究活動である地球化学図の存続について教官から話があることになっています。はてさて、やることになりますか、やらないことになりますか。やることのメリットもありますが、やめる勇気も必要でしょう。ま、それはいいとして、学生にあれこれ心配させるような雰囲気を作ってほしくはなかったなあというのが正直な感想。もっと、なんというか、スパッといかないものかねえ。いろいろ確執があるのは分かりますけども。なんてね、ここで愚痴をこぼしても反映されないのは百も承知。反映されても困るのです(苦笑)。


(3/10) やきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきやきもきさせてくれるなあ、まったく! いやね、昨日の話し合いというか教官による意見発表会のことですけど、うちの講座の2大巨頭からそれぞれの考えを聞くことはできました。2人の教授の他には教官はいません。来年度も在籍している学生数人が、1時間ほど「地球化学図」の始まった経緯から本来の意義、顕在化してきた問題点、そして来年度はとりあえず講座全体としてはやらないことになったという説明を二人の教授から受けたわけですが、早い話が二人の間の軋轢の問題じゃないですか。そんなことは大体の予想はついていて、多かれ少なかれ学生が日頃からなにげなく感じていたことですよ。あれこれ理由をつけて説明されてはいましたけどね、結局のところお互いの相容れない志の違いに問題が集約されているのは明らかです。そういう話をなんだかんだと微妙にオブラートで包みながら話され、しかも本音がこちら側に見えてしまっていては、精神衛生上よろしい状況とは言えません。両方とも研究者ですからプライドも高いでしょうし、それぞれ譲れない部分があるでしょう。それはあって然るべきことで、研究者には必要なことだと思います。ただ、それはそれ、学生には全然関係のないことです。たとえ二人の間に軋轢があったとしても、それを学生に感じさせないようにするのが教官としての務めではないでしょうか。教官の下について研究している学生の身にもなってほしいものです。たとえるなら両親が仲たがいしている家庭にいる子供状態でしょうか(苦笑)。研究室全体の雰囲気にも影響するんですからね。「地球化学図」というイベントが続こうが無くなろうが、はっきり言ってどっちでも良いのです。続いたら続いたで外部から入学する人と新4年生へのガイダンス的意義やメンバとの交流の場としてのメリットがあるし、無くなったら無くなったで個人的には時間的にかなり楽になることも事実です。さらに言えば講座全体ではやらないと決定した理由が、二人の目指すところの違いでもそれはそれで構わないのです。授業がカリキュラムから無くなったと思えば問題ありません。交流の場はいくらでも作れますし、ガイダンス的なものも他で補えるでしょう。なければないで何とでもなるものです。必要だと思えばまた始めれば良いだけですしね。もっと本音を言えば、やりたい人がやるのが筋だと思っているし、それに人間関係に神経を使うことなく研究ができたらどれだけ良いかとも思いますが、実際問題としてそうそう理想的な環境は望めません。そういうしがらみを受け入れるくらいには大人になっているつもりです。長々と愚痴をこぼしていますが、つまり何が言いたいのかというと、「どうでもいい」ということです(無責任かもしれませんが)。そもそもどっちかが折れれば済むような問題ですよ。研究熱心なのも教育熱心なのも理解できますが、いつまでも折り合いがつかないままだと我々学生がストレスを感じることになるのです。さっきも言いましたが、どっちも折れないのはある意味当然で、それはある程度仕方のないことです。どっちかに折れてくれと思っているのではなく、それくらい些末な問題が原因になっているいざこざについて、学生が長い時間かけて議論したりやきもきさせられたりしてきたことが、なんともアホくさいなあ!ということだよ、ワトソン君。

 もやもやしたままの気持ちを書いてみましたが、所詮まだまだ若輩者の意見です。大人の社会も知らないで何を偉そうにとおっしゃる諸兄もおられることでしょう。まあ知らないうちに言えることは言っておこうという魂胆です(笑)。いずれ知ることになるんですから、もう少し夢を持たせてくださいな。

 上記のことがあったのですっかり忘れていましたが、金工実習で作っていた「ドラえもんの腕」(という名の鉛容器)、実はネジ穴をあける段階で落としてしまったのです。もちろん柔らかい鉛ですから凹みました。そして気分も鉛のように重く凹みましたね(苦笑)。まあ怪我をしなかったのが不幸中の幸いでしたけど。それに実用的には問題のない凹みで、作り直しという最悪の事態は避けられました(ただ見映えが・・)。ハンマで叩いてある程度整形してもらい、時間の関係上ネジの溝を切る行程を残したところで実習は一応終了しました(装置開発室が自由に使えることに)。しかし物はまだ完成していないので月曜日も作業をする予定。完成品の写真も撮ることになっているようです。凹んだところをいかに隠すかが問題となるでしょう(笑)。

 昨日は生協で「ダ・ヴィンチ」「子供の科学」テディを購入。森博嗣先生の「奥様はネットワーカ」の連載第11回を早速読んで気分はいささか回復(にこにこ)。本日は土曜日。カールヘルムのフェアも始まっているし(しかし経済的に買えないかも)、いろいろ買いたいものもあるので出かけようかなと。


(3/11) 昨日は完全にお休みデーでした。午前中は1週間ぶりにぐっすりお昼まで布団の中に。それからいつものようにもぞもぞと準備して家を出たのが午後2時。外は1秒間に0.5滴ほど頬に当たるくらいのぽつぽつとした雨が降る曇り空。大学に一度寄ってからバスに乗ってまずは桜山まで行きました。そしてS和郵便局にて郵便物を受け取り。何かと思えば大学生協の組合員証を兼ねているクレジットカード(大学生が毎年顧客になるので大学が無くならない限りカード会社は安泰というやらしい代物)。それの有効期限が延びたやつです。基本的にカードで買い物をするのはあまり好きではありません。おそらく目の前でお金が減ったという実感が欲しいのだと思います。買う商品にもよりますが、買い物をしているという行為自体を少なからず楽しみの対象にしているからでしょうか。あるいは物と物の交換がないと、単に不安なだけなのかもしれません。いずれにしても財布に現金がなくなったら大人しく帰るというスタンスです。しかし万が一のために持っていても良いかなと最近ようやく思えるようにはなりましたね(学生の間は年会費も無料だし)。
 さて、桜山からは地下鉄に乗りの街まで出ました。街と言えばバカの一つ覚えみたいに栄の街ばかり行っている(約2年間)ので、初めは方向が分からなかった地下街も、今では地下鉄を下りたらすいすい歩いて自然と目的の場所へ辿り着けるようになりました、改札口まではね(<まだそんなとこか!)。っていくらなんでもそれはありません。クリスタル広場の位置がだいたい把握できるくらいには成長しています(ローカルネタですみません)。そんなわけで群集の波に乗りクリスタル広場へ。残念ながら別に待ち合わせている人もいないので(苦笑)、そこから地上へ。まだ小雨が降っています。まず向かったのはブックセラーズでしたが、うろうろするも人がいっぱいで本を探す気力もなくなりました。やっぱりここはいまひとつ肌に合わない本屋のようです(店内のレイアウトが馴染めないのかも)。滞在時間は10分もなかったでしょう。
 実は昨日の主目的はスキーウェアの購入でした。ということで、スポーツ用品を扱っているお店があったというおぼろげな記憶を頼りにロフト方向に向かって歩きましたが、途中には見つからず結局ロフトの中に入ってしまいました(確信犯やろ)。相変わらずカップルが多いなあと思っていたら、なるほど、ホワイトデーが近いのね。そういうのを(ひがみながら)横目に見つつインテリアや文房具や雑貨などをひとしきり見てまわった後、上の階に上がってCDをいくつか試聴。まだまだ良い曲がいっぱいあるという幸福感とそれらを全部聴くことはできないという焦燥感を同時に感じましたね。これは本に対しても日々感じることです。限られた時間の中でひとりの人間が出会える物は非常に少ないですが、その中で本当に良い物に出会える確率となるとさらに少なくなります。そういう意味で、森博嗣先生という存在に出会えたのはとても幸運なことだと常々思います。もちろん、過去のあるときに別の選択をしていればまったく別の良い物に出会えた可能性もありますけど。ええと、話を戻して、視聴したCDで欲しいと思ったのは3枚あったのですが、どれも生協で10%オフで買えるものなので今買わなくてもいいなという判断を最初はしました。ただ、昨日はその店のポイント2倍の日だったのです。実はこういうのに弱い(苦笑)。なのでしばらく逡巡した後、1枚だけ買うことにしました。あるバンド(と言いつつリンクしている)のメンバの話を耳にし目にしていて少し前から気になっていたくるりのアルバムです。「TEAM ROCK」というタイトル。思いがけずポスタ付きだったみたい(レジでもらえました)。くるりの存在を知って良いなと思ったのは随分と前になりますが、CDを買ったのは今回が初めてです。歌詞を聴かせるメロディアスな曲から「音」が全面に出ていて力強い曲まで、幅広い印象のあるアルバムです。今なんとなく浮かんだイメージでは、寝ているときに見る夢に近い感じ。

 試聴ですっかり長居。ロフトの外に出た頃には夜の帳が下りていて雨粒も少し増えていました。無意識のうちに思い出していたのか(<それは思い出したとは言わないのでは?)なんとなく歩いた方向にスポーツ用品店のヒマラヤがありました。「渡りに船」とはこのことか(違う違う)。とにかくそこに入ってスキーウェアの物色です。さすがにこの時期にもなるとウィンタスポーツ用品の値段は下がっていて、そこかしこに「最終価格」という貼り紙がしてあって軒並30%オフの模様。品揃えは決して良いとは言えませんが、機能性でもデザイン的にも納得のいくウェアは見つかり購入できました。本当はスキー板も新しいのが欲しいところですが、今のところそれは我慢ですね。再来週にようやく今シーズン初のスキーに行けそうですが、ひょっとすると3月に初スキーって生まれて初めてかもしれません。栄からの帰りもバスでした。

 小雨はまだぱらつき、月の光はぼんやりと雲のベールを浮き彫りにする夜。本日は日曜日ですが休んでばかりもいられません。頼まれている論文原稿を早めに書きます! と弟なら言うでしょう(弟いないけど)。


(3/12) 晴天だった昨日も、ディクスン・カーの短編をひとつ読んで、寒空のもと午後から自転車でお出かけ。とりあえずこの春に引っ越すことはなくなったので、八事にある不動産屋に行って今年度で期限切れの火災保険等の新たな契約を済ませました(2年契約)。その後は杁中へ向かい、三洋堂書店で立ち読みなどをして結構長居。結局購入したのは月刊の楽譜集のみ(ギターも滅多に弾かないのに)。店を出た時点ですでに午後7時頃でした。実は、昨日こそは本気で携帯電話を買おうかなと思う瞬間がありましたが、本屋で時間を潰し過ぎたことを理由にして諦めました(笑)。スキーに行くまでには手に入れたいと思っているんですけどねえ。まだ何かつまらないこだわりが自分の中にあるようです。えっと、それから久しぶりにビデオを借りて、コンビニで夕食を買って大学まで戻って来ました(すっかり大学で生活しているなあ)。グリコのポッキーにCM映像から取ったモーニング娘。のシールが入っていて売れ行きが伸びているそうですが、シールにつられて買ってしまうのはどんな人たちなんでしょうか。ちゃんとポッキーを食べているのか気になるところです。中澤裕子がモーニング娘。を卒業するとなった今、レアなシールを求めている人もいるみたいですけど、そんな映像から取っただけのシールが嬉しいもんですかねぇ・・・おっ、中澤裕子のシールが入ってた、うわーい!レアかも〜わーいわーい!(<お前も買っとるがな。しかも充分嬉しそうやし)

 そうそう、一昨日買ったスキーウェアですが、昨日のお昼頃家の中で装着してみました。着心地を確かめる意味もあったのですが、一番の理由は部屋が寒かったからです(笑)。そして恐ろしいことにウェアを着て丁度良いくらいの室温なのです(うちは冷蔵庫か、まったく)。こんな寒い生活よく文句も言わず(言ってる言ってる)続けているなと我ながら感心するほどです。寒いとやる気もでません。本を読むにしても手が寒いしね。家にマックがあったとしてもとても触ってられない気がします。まあ、だから現在ほとんどの活動を大学でしているわけですけどね。寒くて大掃除もできやしない(<寒さのせいにしてはいけません)。早く暖かい日が来ますように(祈)。

 本日は月曜日で、たぶん午前中は「ドラえもんの腕」を完成させる作業に従事。あとは論文の原稿書きか。さて、もう特に書くことがないので詩っぽいものを書いて誤魔化しておきましょう(笑)。題名をつけるとしたら「宇宙的アポトーシス」といったところ。

息をしている。毎日毎日。寝ても覚めても飽きもせずに、息をする。
心臓の鼓動に合わせて息をする。それはもう馬鹿馬鹿しいくらいに。
一体何のために? もちろんエネルギィを得るため。
言い換えればエントロピィの増大速度を緩めるために。

肺のやつはホコリっぽい空気の中から器用にも酸素だけを選りすぐる。
酸素はヘモグロビン中の鉄を酸化する。赤血球が赤くなる。血の色は鉄の色。
酸素が全身に運ばれ代わりに老廃物が集められ、身体全体が維持される。
だいたいの作用が意志とは関係なく起こる。たまに止めたりもできるけど。

息をせずにはいられない。酸素で細胞が動く。細胞が酸素を欲する。だから息をする。
しかし同時に酸素は細胞を傷付ける。簡単にエネルギィを生むということは反応性が強いことの裏返し。
効率の良いエネルギィ源にはそれなりのリスクがある。
息をする。それはつまり、自らを傷付けながら維持するための行為。

古い細胞はバラバラにされ、新たな細胞の栄養源となる。
破壊と再生を繰り返し、システム全体が維持される。
いきをするとはすなわちいきること。生きることは息をするのの積み重ね。
生きること。それはつまり、リスクを覚悟で新たなものを生み出して行く行為。

生み出すことが根源的欲求であり、かつ究極的目的となる。
破壊のない創造はない。だから傷付けながらも息をして、傷付きながらも生きている。
喜び、怒り、悲しみ、楽しみ、苦しみ、などを感じる脳が酸素を一番多く消費する。
傷付くことも多いけど生まれるものも多いということ。それが生きている証。

地球で一番多い元素を知ってるかい? こともあろうに酸素だなんてね。
地球も息をしているのだろうか。その上では多くの個体が朽ち果てていき、同時に生み出されていく。
そんな地球もいずれは最期を迎えバラバラになって、それでまた新たな星が作られる。
そう、おそらく宇宙もまた息をしているのだ。



(3/13) 絶対的な強迫観念でもないとやはり早起きは難しいらしい。月曜日の昨日も大学に来れたのは午前11時頃でした。そんなだから「ドラえもんの腕」(しつこいようですがそういう名前の鉛容器)は午前中には完成せず午後も作業をすることに。一緒に実習を受けたT辺氏も同様(彼は化学分解用のステンレス容器を作っている)。しかし、「ドラえもんの腕」の方は昨日一日の作業でネジもついてほぼ完成しました。一度落としているので見てくれには多少問題がありますが、機能的には問題ありません(笑)。今回、鉛容器を作ってみて感じたことは、「鉛は削るもんじゃない」ということでした。柔らかくて削るのは楽しいのですが、やっぱり削りカスがもったいないということと、それに健康上必ずしも良い影響があるとは言えないということは確かです(面白い素材だとは思うんですけどね)。ちなみに余った鉛はペーパウェイトとして、こんなふうになりました(周りを中途半端に覆っているのはお湯で柔らかくなるプラスティック)。

 お昼休みには生協に行って洗剤を買いました。家の洗剤が切れていて洗濯できない状況だったのです。つまり洗濯の余地がなかったというやつ(前にも言ったか・・)。あと、書籍やらCDやらを衝動買い的に購入。ちょっと買い過ぎた感もありますが、たまにはこういうときもあるっことで。何か思うところがあったのでしょう。珍しくテディは買いませんでした。しかしこれは金銭的な問題ではなく、いろいろ抱えて手が塞がっていたので物理的に買うことができなかったというのが真相です(笑)。

 昼間から違和感はあったのですが、夜になり、のどの調子が少し悪くなったような気がしたので(咳もたまに出る)、昨夜は早めに帰宅しました。というのは表向きの理由で、実は単に借りているビデオを観たかったから(笑)。まあのどの調子が悪い気がするのは確かで、ひょっとしたら風邪の可能性もありますが、気のせいでしょう、きっと。風邪なんてひくわけがありません、ええ、そんなことがあってたまるもんですか。で、家に帰って寒い部屋で観ていたのはロビン・ウィリアムス主演の「アンドリュー NDR114」です。「人間とは何か」というのが大きなテーマになっている実にまっすぐな映画ですね。ロボットが自分の外見を人間に近づけていく過程はさながら外見を着飾っていく人間そのものの様に描かれています。現在、人型ロボットの研究が盛んで、アンドリューのようなロボットもそう遠くない未来には存在しているのかもしれませんが、おそらく問題はそれから先にあるのでしょう。人間と変わらぬ姿をし、行動をするロボットをどう扱うのか。義務や権利は? 生命の定義もますます曖昧なものにならざるをえません。などと高尚なことも少しは考えさせられますが、ロビン・ウィリアムス扮するロボットが人間の姿になるまでが一番面白かったです(笑)。

 気のせいだとは思いつつもやっぱりのどが気になったのですぐに寝て、今日は早起きです。なんといっても日記を書くという強迫観念がありましたからね(そんなことばかり気にしている)。本日は晴天の火曜日。朝から冷たい北風が強く吹いています。


(3/14) 昨日の午後は「ドラえもんの腕」の最終的な仕上げをしてました(磨いていただけ)。一見しただけでは鉛には見えず、油断して持ち上げようとしたら予想以上に重くて腰が抜けかねないくらいピカピカになりました(笑)。金工実習でできあがったものは写真を撮ることになっているので、最後に撮ってもらい、その鉛容器は持って帰ってきました。自分でも写真を撮ったので、せっかくですから見せておきましょう(傷はご愛嬌)。マスコット犬とともに全体の姿、そしてネジを緩めて蓋を引っ張り出すと抽き出しのような造りになっています(ここに放射性物質を収納)。それに何の役にも立ちませんが、底は鏡のようになっています(笑)。さて、これが活用されることはあるのでしょうか(半分オブジェですな)。

 とまあ出来上がって意気揚々としていたのですが、どうも体調が良くなかったので夕食後すぐに帰宅しました。それからビデオで「エリン・ブロコビッチ」を観て久々に目に涙。何といっても、ジュリア・ロバーツ演じるエリンが強気で爽快で魅力的。結末は分かっていてもそこまでの観せ方が秀逸な映画でした。で、気分は良くなったのですが、体調はますます悪くなり(苦笑)、その後は大人しく眠りに就きました。途中苦しくて目が覚めたり、リアルな夢を見たりして、気のせいだとは思いますが心なしか熱っぽかったので、午前中はそのまま寝ていることにしました。そして気が付いたら午後2時過ぎで、汗だくになって少し楽にはなったものの、今度は寝違えたようで首が痛くなり寒気まで感じたのでお風呂を沸かして入ったら気持ち悪くなって、窓から差し込んでくる太陽の光が黄色く見えたり、何をするにしてもワンテンポ送れて動作していて、モーニング娘。「恋愛レボリューション21」を聴いてもいつもよりテンポが遅く感じられるのですが、きっと気のせいでしょう。

 本日は水曜日でのどかな夕暮れ時です。大学周辺には人がいっぱい。入学手続きでもあったのでしょうか。嘘かもしれませんが頭も痛くなってきましたので、ちょっと閉鎖モードで失礼します。ふぅ・・。


(3/15) 依然閉鎖モード。昨日も少量の夕食を口にして、雑用を少々こなした後、コンビニに寄って帰宅。買ったものが飲み物系ばかりだったことからも食欲の無さが伺えます(いつもそんなにないけどね)。

 そして昨夜もこんな体調の悪い時に、ビデオを観ました(笑)。石井克人監督の「鮫肌男と桃尻女」です。今までにもテレビなどで何度か観たことがあったのですが、全体を通して観たのは今回が初めてです。月並みな言葉ですが非常にクールでさっぱりしていて、テンポの良い展開で、登場人物たちも極端なまでに個性的、笑いもあって飽きさせることがありません。ボコボコ人は死んでいきますが決して泥臭くなく爽快さすら感じられる映画ですね。CM製作に携わったことのある監督の映画としては、ハビエル・フェセル監督の「ミラクル・ペティント」にも共通するところがあるように思われます。邦画もまだまだ捨てたもんじゃないと気分は上々になりましたが、案の定体調は低迷したまんま就寝。

 低迷していると言えば、テディの方もかぶってばっかりでなかなか新しいのが見つかりません。はぅ! 何を言っているのだ。それではまるで全部集めようとしているかのようではないか。本当は目的のテディさえ見つかれば満足なのです。ちょっと熱っぽいのでぼ〜っとしていて思わず口にしてしまいましたけど、全部集める気なんてないですからね(しばらくは)。

 体調とは裏腹に天気の良かった木曜日もすでに夜。一日の経過が早く感じられます。久しぶりに大学に現れたK藤氏の付き合いで、O田君とともに大学のメディアセンタに行ったり療養のため(<苦しい言い訳)生協に歩いて行ったりしましたが、購入したのはテディと野菜ジュースのみ。ここで思い付いたのが「テディと野菜ジュース」っていうタイトルでしたが、はたして何のタイトルなんだか。気が付いたら夕食を食べていました。そして本日最初のコーヒーを飲んでようやく覚醒気味。なのにこの程度の支離滅裂な日記しか書けないのかね明智君。わっはっはっは、わーはっはっは。疲れているようです。すみませんが、もうしばらく休養を・・。


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