到達者1万人突破記念特別企画


Sibasin's Lunar Laboratory

<立入禁止のページ(2)>


★えっと・・ここも立入禁止です。立川談志ではありません(似てるけど)。次のページもあります。

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まだまだあります。これはN大学の敷地内で行なわれている地下鉄工事現場入口の立入禁止です。

おそらく一般的な工事現場で使われているものでしょうが、シンボル・文字・イラストが組み合わさった超絶コンボはさすがです。文字通り三位一体系ですね。ホップ・ステップ・ジャンプとでも言いましょうか、三段論法にも似た畳み掛けるような禁止度合は有無を言わせぬ迫力があります。これでは泣く子も黙って入れません(泣いてるさかいな)。基本的に横書きですが珍しく全体としては縦長になっていますね。字体は角ゴシック体と丸ゴシック体両方が使われていて、細かいところまで気を使うニクイやつです。赤・白・黒以外の色が使われている点が評価高し。しかし、両手を広げている作業着を着た人が小学生のように若いのが気になります。その体格の良さを考えるとガキ大将的キャラクタかもしれません。それでいて実は栽培委員とかやっていて、ひまわりを育てていたりするんですよ、きっと(何の話だ)。わずかに微笑みをたたえているので「さあ、僕の胸に飛び込んでおいでよ」なんて言ってるように見えなくもありません。あるいは「うちのポチはこ〜んぐらいたがや」と愛犬自慢をしている可能性もあります。なにはともあれ優しい笑顔に84点。

そしてこれは、いつも通る通学路途中にあるシャンポール山手の立入禁止です。

さすがに局所的に使用されるものだけあって、誰が誰の何を禁止するのかがしっかり書かれています。それだけにとどまらず、用がある場合でもしてはいけないことまで書くという用意周到ぶり。しかし、それがかえってインパクトを弱くし本来の目的を果たせていない気がしないでもないですね。少し珍しいよくばり系に分類されます。字体には全体的に丸ゴシック体が使われていて、さらに印象をやわらげてしまっています。しかも申し訳程度に入口に置かれているだけなので、これでは入って来た泥棒に「見えなかったんだ」と言い訳されても文句は言えません(しかし警察に突き出すことは可能)。などと言っていますが、この写真を撮ったのは早朝だったので、もし見られていたら怪しい人だと思われたかもしれませんね(苦笑)。そうそう、このマンションには道路に面して専用のゴミステーションがあり、前に一度だけ資源ゴミの捨て場所がわからなくてここまで捨てに来た思い出がありあます。そのときは真夜中だったので、さぞかし怪しい動きをしていたでしょうけど、それはここだけの秘密です。まあ特に何を盗ったわけでもありませんし、むしろ置いていったのですから泥棒呼ばわりされたらたまったものじゃありません。って一体何の話をしているのでしょうか。ここは思い出話語ろう会ではありませんよ。自分をしっかり持ちましょう。え〜と、もう何のことだか忘れるほどの55点。

コーヒーブレイク

さて、そろそろ写真を見るのにも疲れてきたことでしょう(お前のくだらん解説文の方が疲れるとおっしゃる御仁もおられるかもしれませんが)。ここで軽くお茶話でもいかがでしょうか。え、いらない? まあまあ、そんなことはおっしゃらずに、ちょっと立ち止まって気軽に話を聴いていってくださいよ。なぁに、ご心配には及びませんって。大丈夫です、ここは別に立入禁止ではありませんから。ささ、どうぞこちらへお掛けになって・・。

 私事ではございますがね、数少ない(というか唯一の)海外旅行経験としてアメリカへ行ったことがありまして・・ええ、そうです、アメリカ合衆国です。アメリカ村とかそういうチンケなことを言うつもりはありませんよ。いやだなあ、そんなに疑わしいですかぁ?私って(苦笑)。まあ、何かとオチを付けたがる性分ではございますがね、今回はそんなことありませんので、ええ、どうかご安心下さい。

 そのアメリカへ行ったときに感じたことなんですが、それはもう空港から道路から人間から、何から何まですべてにおいてスケールの大きい国でございました。そんなことは知ってる? はぁ、まあそうおっしゃらずに、はい。とにかく、大量消費大量廃棄の点で見ましたら、日本とはえらい桁違いでございまして、ほんと冷静に考えるとまったく呆れてしまう状況なんですけどね、いやぁ人間てやつは限度を超えるとわからないものですねぇ、そのときは感動すら覚えたほどでしたよ。初のアメリカ大陸、最初にサンフランシスコに降り立ったときですがね、自分でも驚きましたが、目からは涙が流れていましたね、ホコリっぽくて。ああ、ちょ、ちょっと待ってください、どうか席を立たないで。はい、すみません。つい調子に乗ってしまいました。悪い癖ですね(苦笑)。ええ、もうくだらないオチはつけませんから(できるだけ)。はい、どうかもう少しおつき合いを。ええ、そこにもう一度お掛けになって、ほら、お茶でもいかがですか? それともコーヒーがよろしいですか? 何なら芋ようかんも出しましょうか。え、いらない。はぁそうですか・・。いや、まあ私としては話を聴いていただけるだけで、そりゃあもう、ありがたいことですから、ええ。すみませんねぇ、こちらから無理矢理お誘いしといて、無駄話ばかりになってしまって、ははは。

 えっと、どこまで話しましたっけ? あ、そうそう、感動の涙ならぬ目にホコリが入って涙を流したところでしたね。でもしかし、私は思いましたね、やっぱり力のある国は違うなぁてね。ええ、善くも悪くも力を持ってるということが肌で感じられる国ですよ、アメリカって国は。まあ、もちろんあれが人間にとって最適な社会だとは思えませんがね、多くの人があの国に夢を見るのもわからないでもないですね。何かできるかもしれない、と思わせるものは確かにありましたよ。所詮は幻想にすぎないんでしょうけどね・・。

 これは私の個人的な見解ですがね、いや、まあ今までも全部個人的見解と言われればそうなんですが、おそらくそれは土地の広さが見せる幻想なんじゃないかと思っているんですよ。そう、面積です。なんと申しますか、極端に言えばですねぇ、玉乗りしながら生活することと地球の上で生活することの違いみたいなものでしょうか。え、日本も地球の上にあるって? はは、まぁそうなんですけどね、一種のたとえですよ、たとえ。そう、例えばですね、漁船の中でできることと豪華客船の中でできることを想像してみてくださいよ。はあ、そもそも設備が違うから広さだけで比べてることにならないって? いやあ、まあおっしゃる通りでございますが、あなたも細かいことにこだわりますねぇ(苦笑)。ここはさらっと流してくださいよ、涙のように。涙はさらっと流れない? いや、だからそこをさらっとですね・・はは。

 なんだか話がちっとも前に進みませんね。いやいや、それはもうひとえに私のせいなんですがね、ちょっとした伏線があったりするわけですよ。気付きましたか? まあ、それは最後まで聴いていただければおわかりになるかと。ええ、もう少しで終わりますので。ええとですね、そのサンフランシスコってのは一年中涼しいところでして、朝晩は夏でも寒いくらいのところなんですよ。あ、西岸海洋性気候というんでしたっけ? そう、それです。住むには実に良い環境だと思いますよ、あそこは。ただ少し空気が乾燥してるんですよね。ええ、だから涼しく感じられるってこともあります。しかし、やっぱり乾燥しすぎてる日は辛いですね。「からい」じゃなくて「つらい」です。まず、喉がやられてしまいますね。おおむね快適でしたけど、喉だけは辛かった記憶があります、はい。いや「からかった」じゃなくて「つらかった」ですよ。え、訊いてない? しつこいですか? すみません、心配性なんですよ。一応確認しておかないと不安になるものでして。

 乾燥してるということはですね、空気が軽いということですよ。つまり流れやすいんです。そう、だから結構風が強い街でしたね。さっき「ホコリっぽい」って言いましたでしょ? 忘れましたか。いや、別に良いんですけどね。まあ、タイミングが悪かったんでしょうね、サンフランシスコ空港はちょうどその頃外が工事中だったんですよ、連絡道路か何かの。それで、ええ、はいそうです、それでなんだか外に出た瞬間からホコリっぽかったんです、涙が出るほどに。それでも空港を離れればましになるかとは思っていたんですけどね、いやあ甘い考えでしたね。街に着いても相変わらずのホコリっぽさはあるんですよ。そう、乾燥してるせいですね、おそらく。どこかでちょっと工事をすれば、たちまち街中がホコリっぽくなるという仕組みですよ。気候的には快適なだけに、その点では少し惜しいですね・・。

 しかしまあ、そんなことはどっちでも良いんですよ、どうせアメリカで生活していく気なんてありませんから、ええ。第一、食事がちょっとついていけない感じですね。基本的にお肉ばかりで、箸休め的な料理なんてありませんから・・。そうそう、この食事についてもですが、当然スケールが違うわけでしてね、牛肉料理ととり肉料理が一緒にテーブルに並ぶなんてことはしょっちゅうなんです、信じられますか? おまけに必ずといっていいほどフライドポテト、向こうではベイクドポテトって言うらしいですがね、それが大量についてくるもんだから、たまったものじゃないですよ、まったく。私はとてもここでは暮らしていけないと痛感しましたね。もうそれが分かっただけでもアメリカに行った甲斐があったと思うほどですよ、ほんとに。

 あ、すみません、また話が逸れてしまいましたね(苦笑)。え、ひょっとして今の話が私の言いたいことだと思ってらしたんですか? いやあこれは大変申し訳ないことをしましたねぇ。そうでしたか。すみません、どうやら無駄なお時間を過ごさせてしまったみたいで・・実は本題はこれからなんですよ。はは、安心して下さいって。さすがに私もちょっとしゃべり過ぎで疲れましたんでね(笑)。ええ、続きはまた今度ということにさせてください。じゃあ、そろそろコーヒーブレイクにしましょうか。え、今までのがコーヒーブレイクじゃなかったのかって? いやだなぁ、だって、あなたまだお茶もコーヒーもお飲みになっていないでしょう?



さて、まだ近場にありました。今度はN大学内で、理学部A館脇の立入禁止です。

この建物は最近改修工事があったばかりで、それに伴って周辺設備もいろいろ新しくなっています。だからおそらくこれは立入禁止業界(あやしいな)でも最新タイプのズバリ系でしょう。横書きで均整が取れていて見た目も色鮮やかで綺麗です。周囲が白線処理されているのも最近の傾向だと推測されます。それに「止」の文字の短い横棒が水平になっているところも、新しさを象徴していますね(このタイプの古いやつはこの横棒が斜めになる傾向あり>1つ目参照)。字体はもうすっかりお馴染みになってしまった丸ゴシック体で、余白の幅も充分です。全体的に見る者を落ち着かせてくれる安心設計と言えるでしょう。しかし、こんなところを立入禁止するにはちょっともったいない、というか場違いのような気がします。ご覧のように、ここはせいぜい押し入れほどの大きさしかない倉庫みたいなところです。しかも、中にはたぶん高圧ガスボンベが並んでいて人が入る余地はないものと思われます。なのに「立入禁止」とはまったくもって不適切な表現ではありませんか。この隣には「火気厳禁」のプレートもあって、そちらはまだ的確に言い得ている表現だと言えますが、この「立入禁止」はちょっといただけません。それはもう、「チョコレート」とか「生クリーム」とかがたっぷりかかっていて「コーンフレーク」やら「ウェハ−ス」などが入っているのはもちろんのことトッピングとして「赤福もち」や「クリームブリュレ」なんかも載せられているカレーライスくらいいただけません(案外いける?)。う〜ん、あえて表現するなら「立入不可能」とか、「このはし渡るべからず」よろしく「このとびら開くべからず」みたいな一休さんのとんちでも言い逃れできないくらいの表現を使ってほしいものです。なんだかプレートとは直接関係ない評価になってしまってますが、そんなことは最初からですので、今さら気にしてはいけません(笑)。え〜と、意味がないことこそ面白いのだということで、なんと意外にも90点です!(長たらしい文句は何だったのか)

★まだまだ行動範囲が狭くて、世にも珍しい立入禁止には出逢ってません。ここはひとつ、皆様の手でこれはという立入禁止を見つけてください。そして写真をお送り下さいませ。採用させていただいた方には、もれなく「森先生の直筆サイン本」を2冊持っている管理人のサイン入りオリジナルテディカードを差し上げます(ただし、直接手渡す機会があるときになりますが)。
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