まだまだあります。これはN大学の敷地内で行なわれている地下鉄工事現場入口の立入禁止です。
おそらく一般的な工事現場で使われているものでしょうが、シンボル・文字・イラストが組み合わさった超絶コンボはさすがです。文字通り三位一体系ですね。ホップ・ステップ・ジャンプとでも言いましょうか、三段論法にも似た畳み掛けるような禁止度合は有無を言わせぬ迫力があります。これでは泣く子も黙って入れません(泣いてるさかいな)。基本的に横書きですが珍しく全体としては縦長になっていますね。字体は角ゴシック体と丸ゴシック体両方が使われていて、細かいところまで気を使うニクイやつです。赤・白・黒以外の色が使われている点が評価高し。しかし、両手を広げている作業着を着た人が小学生のように若いのが気になります。その体格の良さを考えるとガキ大将的キャラクタかもしれません。それでいて実は栽培委員とかやっていて、ひまわりを育てていたりするんですよ、きっと(何の話だ)。わずかに微笑みをたたえているので「さあ、僕の胸に飛び込んでおいでよ」なんて言ってるように見えなくもありません。あるいは「うちのポチはこ〜んぐらいたがや」と愛犬自慢をしている可能性もあります。なにはともあれ優しい笑顔に84点。 |
そしてこれは、いつも通る通学路途中にあるシャンポール山手の立入禁止です。
さすがに局所的に使用されるものだけあって、誰が誰の何を禁止するのかがしっかり書かれています。それだけにとどまらず、用がある場合でもしてはいけないことまで書くという用意周到ぶり。しかし、それがかえってインパクトを弱くし本来の目的を果たせていない気がしないでもないですね。少し珍しいよくばり系に分類されます。字体には全体的に丸ゴシック体が使われていて、さらに印象をやわらげてしまっています。しかも申し訳程度に入口に置かれているだけなので、これでは入って来た泥棒に「見えなかったんだ」と言い訳されても文句は言えません(しかし警察に突き出すことは可能)。などと言っていますが、この写真を撮ったのは早朝だったので、もし見られていたら怪しい人だと思われたかもしれませんね(苦笑)。そうそう、このマンションには道路に面して専用のゴミステーションがあり、前に一度だけ資源ゴミの捨て場所がわからなくてここまで捨てに来た思い出がありあます。そのときは真夜中だったので、さぞかし怪しい動きをしていたでしょうけど、それはここだけの秘密です。まあ特に何を盗ったわけでもありませんし、むしろ置いていったのですから泥棒呼ばわりされたらたまったものじゃありません。って一体何の話をしているのでしょうか。ここは思い出話語ろう会ではありませんよ。自分をしっかり持ちましょう。え〜と、もう何のことだか忘れるほどの55点。 |
さて、まだ近場にありました。今度はN大学内で、理学部A館脇の立入禁止です。
この建物は最近改修工事があったばかりで、それに伴って周辺設備もいろいろ新しくなっています。だからおそらくこれは立入禁止業界(あやしいな)でも最新タイプのズバリ系でしょう。横書きで均整が取れていて見た目も色鮮やかで綺麗です。周囲が白線処理されているのも最近の傾向だと推測されます。それに「止」の文字の短い横棒が水平になっているところも、新しさを象徴していますね(このタイプの古いやつはこの横棒が斜めになる傾向あり>1つ目参照)。字体はもうすっかりお馴染みになってしまった丸ゴシック体で、余白の幅も充分です。全体的に見る者を落ち着かせてくれる安心設計と言えるでしょう。しかし、こんなところを立入禁止するにはちょっともったいない、というか場違いのような気がします。ご覧のように、ここはせいぜい押し入れほどの大きさしかない倉庫みたいなところです。しかも、中にはたぶん高圧ガスボンベが並んでいて人が入る余地はないものと思われます。なのに「立入禁止」とはまったくもって不適切な表現ではありませんか。この隣には「火気厳禁」のプレートもあって、そちらはまだ的確に言い得ている表現だと言えますが、この「立入禁止」はちょっといただけません。それはもう、「チョコレート」とか「生クリーム」とかがたっぷりかかっていて「コーンフレーク」やら「ウェハ−ス」などが入っているのはもちろんのことトッピングとして「赤福もち」や「クリームブリュレ」なんかも載せられているカレーライスくらいいただけません(案外いける?)。う〜ん、あえて表現するなら「立入不可能」とか、「このはし渡るべからず」よろしく「このとびら開くべからず」みたいな一休さんのとんちでも言い逃れできないくらいの表現を使ってほしいものです。なんだかプレートとは直接関係ない評価になってしまってますが、そんなことは最初からですので、今さら気にしてはいけません(笑)。え〜と、意味がないことこそ面白いのだということで、なんと意外にも90点です!(長たらしい文句は何だったのか) |