第2回森ぱふぇ名古屋OFF in 名古屋市公会堂
「数奇な夜に乾杯!」

2000.6.10(土)

● レポート ●
勝手なリンク付き

■森先生にお会いしているせいで記憶はあくまでも曖昧で(笑)、記述に矛盾があるかもしれませんがどうか大目に見てやってください。なお、会員の方何人かには勝手にリンクをはらせてもらってます。不都合があれば言ってください。

森エンテーリング2000

 これは、森ぱふぇナンバ0002のをかへまさんが個人的に企画・運営してくださった驚異的なイベントです(笑)。
 何が驚異的かと言うと、まずそのマニアックさで、ヒントからチェックポイント(A〜Iの9つ)を探すのも作品をよく読んでいないと分らないし(読んでいても分らないかも)、チェックポイントに書かれた文字を読めたとしても、そこに書かれているのは、森先生のある作品の各章の本文の初め3文字だけなのです。この3文字たちを集めてその作品を当てるという仕組み。ただ、ルールとしては本屋に寄っても良いことになっているので、2つ3つ文字を得た段階で、森先生の作品を片っ端から調べていってもいいのですが、それはちょっと面白みに欠けますしファン心理としては何としても本を見ずに解きたいところなのです。それから予想外に遠くの方までチェックポイントが設置されていて、をかへまさんの労力には感嘆するのみでした。

 スタート地点は鶴舞公園の噴水。ここで、をかへまさんから冊子を受け取って軽く挨拶しつつ、一番近いチェックポイントへ向かいました(この直前にKOBAYOUさんとすれ違うも挨拶するのみ・・)。ちなみに第1回全国共通森試験1位だったということで、冊子を保存用にともう1冊いただいてしまいました(ありがとうございます)。最初は市公会堂の角、Aポイントで文字をゲット。それからBポイントがある名大病院(目の前にあったのにしばらく気付かなかった・・)を探していると、なんと先程すれ違ったKOBAYOUさんと3月の名古屋オフでお世話になったこずえさんに出逢いました。どうやらお互い近い時刻に受付をしたらしいです。袖触れ合うも他生の縁(ちょっと違うけど)。せっかくだからということで、それ以後、3人で那古野市内を動き回りました。
 次のチェックポイントの千早交差点では、別のぱふぇら〜グループ(名古屋に不案内らしい)に遭遇し、地元民こずえさんがチェックポイントの場所を少しレクチャ(やっぱり詳しいねぇ)。そのあとはそのグループと別れて我々3人は次のポイント栄へ出るためバスを待ちました。その間も冊子に書かれたヒントをもとにチェックポイントの場所を同定する作業は続きます。
 正直に言いますと、独りではとても分らなかったでしょう。場所が全然思い出せませんでした。お二人と一緒に行動できて、非常に助かったしだいです。KOBAYOUさんは作品に詳しいし、こずえさんは地理に強い、言うことありませんね(笑)。まあそれでも、問題は難しく、その後も芸術文化センタ栄の東急ハンズ那古野神社と回っても解答に確証が得られませんでした。
 チェックポイントは残り3つですが、時間的に行くのは無理だったのでそのまま鶴舞公園まで戻ってきました。しかし、このままゴールするのはもったいない(というか悔しい)ので、最後のあがき、公園内の図書館で森先生の作品をチェックしようということに。で、数冊置いてはありましたが解答に当たる作品はうまいこと(?)ありませんでした。結局解答は消去法で予想をつけ、ゴール。

 解答用紙ををかへまさんに渡し、解答編の冊子を受け取りました。どうやら正解だったようです(万歳!)。と言っても賞品はありません。参加して楽しもうというイベントですから、それで十分なのです。楽しめましたもの。をかへまさん、お疲れ様でした(そして楽しい企画をありがとうございました)。

 ゴールの後はオフ会まで1時間近くあります。ので、すでにゴールした人たちと名刺交換をしつつ、噴水の前で歓談です。ここには3月の森ぱふぇ非公式全国オフ2000の主催者であるかつさんやワールドスクエア組の人もいました。久しぶりに会う人、初対面の人、どんどん人が増えてきます。そんな中でも杜馬さんは以前からネット上でまあいろいろありましたので(笑)、初対面でしたが初めて会った気がしませんでしたね(当たり前か)。やがて時間が来て、会場の公会堂の方に移動。そしたら公会堂の前にえらい行列ができていました。何かと思っていたら映画の試写会のようです(森ぱふぇとは関係ありません)。ここで「−宙」にてお世話になっている石川さんにもお会いして清涼院氏の話を少し。そうこうしているうちに、みんなでぞろぞろと公会堂の中へ入って行きました。ここからはいよいよ森ぱふぇオフ会

※後に判明したことですが、森エンテーリングの企画にはかつさんも一枚かんでいたようです(笑)。

森ぱふぇオフ会


 初めて入った公会堂は古い時代のものですが、スケールが大きくて風格があります。オフ会場は4階にある会議室です。そこまで階段で上がり、受付へ。並んでいる間、akiraさんに文庫版封印再度の森先生直筆サイン本を見せていただきました。良いですね〜。羨ましいの一言です。受付では名札を受け取り会費を払って、席を決めるくじをひきました。テーブルはそれぞれに森先生の作品名がついているらしく、「封印再度」でした。そして扉が開かれいよいよ会場へ・・。

 天井の高い部屋には8人ぐらいずつ座れるようにテーブルが並んでいます。荷物を置いた後「封印再度」テーブルを見つけ、席につきました。同じ席には名古屋オフでお会いしたショッポさん、みつるさん、ビスさんが、あと初対面で桜生青さんとドノさんとKURARAさんとしののめさんという8人構成の「封印再度」チーム。全部で70人強の参加です。そしてオフ会開始。

 まずスタッフから注意事項やするべきことなどの説明があり、配られたコップのトーマ君をあしらったシール部分に名前を書きました(これは最後にみんな剥がしてお持ち帰り)。次に、最初からいきなりの森先生のご登場にざわめく会場、沸き起こる拍手。サングラスをかけてのご登場です(有名人みたい)。久しぶりに生の森先生を拝見しての第一印象は、小さくて可愛いでした(笑)。なんだか以前より小さくなられた感じがしました(そんなわけありませんけど)。
 森先生のご挨拶をもらって会場は歓談タイム。の前に、をかへまさんの音頭で乾杯をしました。その音頭とは「ここは紅子さんにならって、誰にも願わず・・・以下略。カンパーイ!」森ぱふぇと言えばこれですね(笑)。会員どうし名刺交換をしたり、食事をしたり。その間、独り特別席に座られている森先生が寂しく見えたのが印象的でした(一時的なほったらかし状態?)。まもなく、待ちに待った森先生との名刺交換会が始まりました。混乱を避けるため、作品の発行順でチームごとに森先生の席へ行って名刺交換をします。ちなみに、先生の席が「すべてがFになる」に当てられていて、「冷たい密室と博士たち」チームからの名刺交換となりました。自分のチームが名刺交換をしない間は、引き続き会員どうしで歓談するというシステムです。

 待っている間、これまた「−宙」でお世話になっていた柴田さんやあの赤目さんとお話したり、第1回全国共通森試験では惜しくも2位に終わった(意味ありげに微笑)木原敦さんやワールドスクエア組のりとさんともお話できて楽しかったです。もちろん名古屋組のTani-Booさんやしずかさんやみむさん、櫻井マイさんともまたお話できたことはこの上ない喜びであります(大袈裟やな)。

 さて、そうこうしているうちに順番がまわってきました。「封印再度」チームの番、森先生との名刺交換です(どきどき)。何を話そうか一所懸命考えるのですが頭がぽわんとしてとても考えられません(笑)。そしてそのまま交換・・。なんと先生はこちらが名刺をお渡しする前に「しばしんさんですね」とおっしゃるではありませんか! もう感激です。何と言っていいのか、表現できません。覚えていてくださったとは(ポワ〜ン)。握手をして(やっぱり柔らかい!)先生は「5回目くらいですかね」とおっしゃいましたが、曖昧な返事しかできず(ぬぬ〜)、さらに(間違ってか)2度目の握手までしていただきました(ぽわんぽわん)。よく考えてみると、名刺交換をさせていただいたのは3回目だったのですが、実際より多く認識されているということはなんだかそれだけ先生の印象に残っているのかなあと、希望的解釈をして妙に嬉しかったりします(嬉笑)。

 先生との名刺交換が終わり、この日は何も食べていなかったので少しの間食事に集中。サンドイッチに名古屋名物の天むすなどをいただきました。美味しかったです。それからしばらくのち、グループ対抗ゲームの時間となりました。名前は、月面パニックシミュレーションといって、実際にNASAの宇宙飛行士のテストにも使われている状況判断ゲームです。

 しかし、そこは森ぱふぇのスタッフ、ただゲームをするだけではありませんでした。まず、ゲームが始まるまでの演出が凝っていましたね。会員たちを宇宙船PRAMM号の乗組員と想定して、mayaさんの機内アナウンスまでついていました。そして月面に不時着するまでの間も照明が点滅したり効果音があったりと、さながら演劇のような感じでした。それにコントロールルーム担当のTAKUさんの不馴れな声優ぶりに柔らかな笑いがもれる場面も(笑)。というような経緯で宇宙船PRAMM号は月面に不時着し、目指す月面基地までは200km、持ち出せるものは限られていて、それらに優先順位をつけなければならないというゲームです。一応NASAの模範解答もあるようでしたが、今回は特別に森先生の解答が正解となっています。持っていけるものは以下の15種類の物品。

マッチの入った箱
宇宙食(固形食)
ナイロンロープ(15m)
パラシュートの絹布
ポータブル暖房機>
45口径のピストル2挺
粉ミルク1ケース
45kgの酸素ボンベ2本
月からみた星座図
救命いかだ
方位磁石
20リットルの水
発火信号
注射器の入った救急箱
太陽で作動するFM受信機


 これらに必要度に応じて順位をつけるのです。初めは5分の時間制限で個人の解答を考え、次にそれをもとにしてチームとしての解答をまとめる作業が20分でした。条件がはっきりしていないのでこれがなかなか難しく、みんなで悩んでいましたが、結局わが「封印再度」チームが出した答えは思い切った(半分受け狙い?)ものとなりました。
 とにかく宇宙船に積んでいる救命いかだ(名前はいかだだけども)なんだから、脱出用のものだろうしそれなりの装備(酸素とか推進用のエンジンとか)は整っているはずだということで、酸素ボンベを押し退け1位という順位をつけたのです(笑)。解答を各チーム前に出て書いて、比べてみるとやはり当然ですが酸素ボンベを一番に持ってきているチームがほとんどでした。しかしなかには、うちに負けないくらいへ理屈なチームもいまして(たしか「詩的私的ジャック」チーム)、ピストルを一番にしていて、それを使って他の人をおどし、労働力として荷物を運ばせるというものでした。これには会場が爆笑。面白かったです。
 で、正解はと言いますと、やっぱり正攻法の酸素ボンベが1位、水が2位、星座図が3位・・・という順番でした。一番正解と誤差が少なかったチームは「幻惑の死と使途」で、賞品はうらやましい〜森先生のサイン入りしおり。いいないいなあ。なんて言ってますが、実はうちのチームはへ理屈が効いて審査員特別賞として、森ぱふぇオリジナルトーマ君絵はがき(可愛い!)をいただきました(ふふふ)。ピストルで他人を働かせる「詩私ジャ」チームもしおり(or バッヂ)をもらっていましたね。先生のジョークの効いた解説も楽しかったです(20リットルの水を一気に飲んでも自殺できますねとか・・笑)。

 ゲームも一通り終わって、次はまたまたお待ちかね森先生への質問タイムです。あらかじめ質問を書いた紙をみんな提出していて、そこから先生がひいてスタッフが読み上げるというスタイルで、森先生はどんどんこ質問にお答えになられました。さらに補足的な質問を司会のをかへまさんがされるという形。
 例えば、国会議事堂は良い建物だそうで、名古屋市公会堂も同じく日本人離れしていてスケールが大きくて良いそうです。あと、天才は20代か10代のときにしかなれず(過去の天才たちでも)、30才を過ぎるともう駄目だとか(笑)。それから、トーマ君はすばるさんにあまりなついていない話とか、分割睡眠、同人誌JPマニア、リアエンジン車、今日の一言(明日の一言もおまけに)などなど、いろいろお答えくださいました。
 そして、最近話題になっている「すべてがFになる」の映画化についてもいくつか質問がされました。お答えによると、「F」は劇場公開で、来年春から秋にかけて公開されるかもしれなくて、映画に自身が出演するとしたら、犀川と萌絵が会話しているバックをランボルギーニに乗って通り過ぎてみたいというお話でした(ただ運転してみたいからということも)。さらに、先生の頭の中では真賀田四季役は○○○○○に決まっているらしいという貴重なお話も聞けてしまいました(これは参加者だけのお楽しみということで伏せておきます)。それから、犀川のイメージもだいたい決まっていて俳優の顔は覚えているそうなのですが、名前が分らなくて森家でもめているらしいという話も。ヒントは10年くらい前のNHK(?)のドラマで、大正時代に出版社を立ち上げようとしているひ弱なお兄さん役(当時25、6才)をやっていたそうです。??・・残念ながら全然見当がつきません。また、「ダ・ヴィンチ」に連載中の「奥様はネットワーカ」については2年の契約だそうですが、半年くらい延ばして、単行本に足るぐらいの長さにしたいとのこと。そのときには、コジマケン氏のイラストは大きいのをカラーで載せてページを稼ぐかも、ということでした(楽しみ〜)。
 さらにさらに、この質問タイムの途中に、なんと!森先生の奥さんのすばるさんと息子さん(S氏)が登場されました(会場は盛大な拍手)。それからは終了まで森先生とは反対側の壁際に座って、見守っておられました。
 最後の方で、ようやく自分の書いた質問が読み上げられました(どきどきしながら挙手)。内容はトーマ君の睡眠時間についてなどで、一日12時間は寝ているそうです。それにしても、もうちょっとましな質問ができんかなあ>自分(苦笑)。質問タイムが終わり、森先生はご退場、再び盛大な拍手。

 これで今回のオフ会もお開き。みんなでゴミの片づけをしたり、ゲームに使われた15の物品がそれぞれ描かれているカードを記念に山分けしたり。帰ろうかなと思ったそのときに、残った食料をぜひ持って帰ってくださいとの声が・・。そこで、残ったジュースの引き取りを巡って杜馬さんとじゃんけん勝負となりました(個人的にですけど・・笑)。結果、負けてしまい新品のオレンジジュース(1.5リットル)は持って行かれました(ちょっと悔しい)。けど、ほとんど減ってないオレンジジュース(1.2リットルくらい)をもらったので別にいいもんね〜(ふんふん)。
 最後に月夜堂さんとこの森ぱふぇグッズを買わせていただきました。帰りがけ、えるもの妹さんとかビスさんとも名刺交換をして帰路につきました。参加者全員と名刺交換ができなかったのが心残りですが、オフ会は内容盛り沢山で、森先生ともお話できましたし、非常に楽しくてあっという間の3時間でした。

 オフ会の企画・運営に携わられたスタッフのみなさんお疲れ様でした。楽しいひとときをありがとうございました。そして何より、お忙しい中、長い時間をファンとともに過ごしてくださった森博嗣先生に感謝いたします。ありがとうございました。

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