最近、足かせのある毎日を送っています。と言っても、何か政治的な制約を受けていたり精神的な重荷を背負っていたりして身動きが取りにくい状況にあるという比喩的意味ではなく、この場合、文字通りの意味に近い足かせのことです。ここ数日、わりと出歩くことが多くなっているのは、実は単に買い物をするためだけではありませんでした。すっかり運動をしなくなってしまって、少し歩いただけで足が疲れることが多くなり、筋力の衰えを痛感する日々だったわけですが、ようやくこのままではいかんと立ち上がる気になったのです。スキーシーズンも近づいてきましたし、足腰を鍛えておくなら今から動いておかないと間に合わないだろうという推測もありました。ここ数年は、山を一本滑り降りるだけで足がぴくぴく震えるような弱体化ぶりでしたからね(苦笑)。今年こそはなんとか普通に滑って疲れないくらいには体力を回復しておきたいと思ったしだい。
そこで、そのトレーニングのために使える物はないかなと家を見回してみて、発掘したのが写真にあるような、いわゆる足かせだったわけです。つまり足首に付けるタイプのウェイトね。実家にあったのをもらったやつですが、最近はほとんど使っていませんでした。足首に巻く形をしていて、片足分で約1Kgあったと思います。まあ重さ的には微々たるものです。大したことありません。しかし日常的に付けていれば、たぶんそれなりに効果があると思われます。とはいえ、大学と自宅との短い距離を往復するだけでは意味がないでしょう。なるべく多く歩き回った方がトレーニング効果も高いはずです。というわけで、ここ2、3日ほどその足かせのウェイトを足首に忍ばせて、あちこち買い物に出歩いていたんですね〜。ズボンの裾に隠れて、外からは見えないと思います。ズボンによっては見える場合もありますが、見えても特に問題ありません(ちょっと恥ずかしいくらい)。
歩き回ること以外に、もも上げとかゆっくりハイキックとかも人目を忍んでやってます(笑)。足への負荷のかかり方がただ歩くだけよりも段違いなので、トレーニング効果は高いと思います。自己満足かもしれませんが、筋力トレーニングってやりだすと結構いろいろやってしまうんですよね。そうやっているうちに、筋力トレーニングに明け暮れた頃のマゾ的な部分がたまに顔を覗かせて、自分を傷めつけることの快感を思い出したりします。太ももが疲れることに喜びを感じ始めたら危ないです(笑)。というか危ない人です。若くないんだからほどほどにしましょう。
あと、日常の中での筋トレと言えば、昔からよくやってるのが、料理をしているときのトレーニングですね。ま、料理と言っても例のごとくカレーやシチューのことですが、その具材の人参やジャガイモの皮をピーラで剥くときに、しゃがむ必要がある位置に皮捨て用の袋をぶら下げることによって太ももの筋トレを促します。つまりその袋の口まで具材を持って行き、そのしゃがんだままの姿勢(専門用語ではクラウチング)を保ちつつ皮を剥くことを自分に課すわけです。傍から見れば滑稽な恰好ですが、一人暮らしなので気にしません。当然、皮を剥いている間は中腰の姿勢を続けるわけですから、だんだん辛くなってきます。手際が悪いと時間がかかってそれだけ太ももへの負担も大きくなりますが、トレーニング効果も大なので喜ばしい状況ではあります。しかし長年やってると、皮を剥くのも上手くなってくるから困りものです。ジャガイモはまだ形が悪いと手間取りますが、人参の場合は目を瞑ってでも剥けるくらいに上手くなってしまって、トレーニング的には効果が小さくなるのです。太ももが辛い状況をなんとかしようという無意識が、皮を上手く剥くという方向に向いてしまったようですね(笑)。
まあ、トレーニング効果を高めたいのだったら純粋に筋力トレーニングをすれば良いじゃないかという意見もあるでしょう。ごもっともです。それが理想ではあります。しかし人間どうしてもサボリ癖がついてしまうもので、前線を退いてしまうとなかなか純粋なトレーニングを続けられるようなモチベーションが維持できないんですよね。「せめて皮を剥き終わるまでしゃがんでいよう」とか「あの電信柱まではなんとか走ろう」などというように、目前の小さな目標を掲げてやらないと、意志薄弱な人間にはトレーニングが続けられないものなのです。なんだか、足かせもすでに邪魔に感じてきているほどです(苦笑)。いつまでこのちょっと重い生活を続けられるでしょうか・・。
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