続きがあったのか、このコーナ(笑)。えーそういうわけでして、我が家の定番メニューの話です。特に新しいメニューが追加されたという話ではありません。前回挙げたメニューのうちのひとつ、シチューについて少し詳しいことを書いてみます。というのも、昨夜シチューを作ったから思い立っただけなんですが(笑)。
まず、「シチュー」という言葉の表記について(そこから話すのか!)。シチューは一般的に「シチュー」と長音記号(正確な呼称は判らずに書いてます)を用いた表記で書かれることが多いように思われます(シチュー の検索結果 約 813,000件)。しかし稀に、「シチュウ」という長音記号を用いない唇をとんがらせた形を強調するような表記も見受けられます(シチュウ の検索結果 約 8,450 件)。カレーやシチューのルーを「ルウ」と表記するのも同様の傾向でしょうか。有名な歌「はじめてのチュウ」も「チュー」ではなく「チュウ」と表記していますね。これはおそらく、唇をとんがらせる形にすることでチュウのシチュエーションを想起させる効果を狙ったもの(あるいは「チュー」だとネズミみたいだから)だと思われますが、「シチュウ」に関してはそんな効果は狙っていないでしょう(当たり前)。そもそも「ー」という長音記号が用いられるようになったのは近代になってからでしょうから、それ以前の旧仮名遣いの名残が、「シチュウ」と書かせているように思われます。長音記号がなかった時代は、外来語の長音部分も「ア」とか「ウ」が担っていたことは明らかです。「スタア」とか「ギタア」とか「ボウル」とか「ファウル」という表記にたまに出会いますもんね(出会わない?)。うちの祖父の家は屋台のおもちゃ屋さんをやっていましたが、ダンボール箱にマジックで「ボウノレ10コ」(<例えばね)みたいな文字が書いてありました。まあ、だから、わりかし古い時代の人が「シチュウ」と書いたり、あるいは少し昔風味の味わいを醸し出すためにお店の名前や商品名に「シチュウ」と表記されることがあったりするのでしょうね。しかし現代的な長音記号を用いる上でのデメリットも認識する必要があるでしょう。それは漢数字の「一(いち)」と紛らわしいこと。筆で書いた文字ならまだしも、コンピュータ上のデジタルな文字では、フォントによっては見分けが全くつかないこともあります。これは日本語習いたての子供や外国人は困惑するでしょうね。前後の文脈というか単語からそれが「ー」なのか「一」なのか判断しなくてはいけないんですから(ほら、これの書き方だと日本語を知っててもどっちがどっちか判らない)。情報伝達手段という意味において、こんな不合理な文字をそのまま用いていて良いのでしょうか。まあ、そう思う人は「シチュウ」と表記すれば良いだけなので、一応の回避策は用意されているという見方もできます。いかにも日本語らしい曖昧さですね。
と、力説したものの、だから何だということはありません。シチューの表記なんてどうでも良いのです(自分で言い出しといて!)。とにかく、シチューが定番メニューになれる理由は単純です。具に関してカレーと互換性があるから、それに尽きます。もちろん美味しいからという理由もありますが、面倒くさがりの自分としては、そこに(主にお店のカレーと同じ棚に)シチューのルーがあるから、という理由が大きいです。人参、じゃがいも、たまねぎの三大具材と、カレールー、シチュールーの両方を買えば、野菜を切って煮詰めるまでは何も考えず料理ができますからね。最後の最後までカレーにするかシチューにするか悩む必要はありません。使う調理器具(といっても包丁、まな板、鍋、お玉くらいですが)も共通だし、洗い物も洗い慣れた方法で洗えます(そんな難しいもんか?)。ただここで、シチューはカレーとは違う食べ方をするのではないか?とご心配の向きもあるかもしれません。大丈夫です、食べ方もちゃんと互換性を保つようにしています。そう、つまり、カレー同様シチューもご飯にかけて食べるのです(にっこり)。これが意外に合うんですよね〜。一部の人には眉を顰められますが(苦笑)、やってみれば案外イケル味なのです。ドリアの焼いてないやつだと思えば良いでしょうか。そんなの嫌だとか言わない(笑)。どうせご飯と一緒に食べるんだったら、かけて食べた方が洗い物も少なくて済むんだしねぇ(楽しようとしか考えてない)。試してみる価値はあると思いますよ。ちなみに、「ゆかり」を振りかけるとさらに美味しくなることを付記しまして、結びの言葉とさせていただきます。
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